〝モンスター効果〟で、さらに盛り上がる。ボクシングのWBA世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(35=志成)が1日、IBF王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)との王座統一戦(7日、両国国技館)を前に所属ジムで練習を公開。「統一戦ができるのはありがたい。感謝の気持ちをリングで結果として出したい」と勝利を誓った。

 井岡は昨年大みそかの前戦では「ABEMA」のボクシング中継史上最多の視聴者数を記録。今回の試合も生中継する「ABEMA」の北野雄司プロデューサーが「期待はいつもすごくあります」と話すほど頼れる存在となっている。しかも、今回は王座統一戦のビッグマッチ。それだけでもファンの関心は高まるが、そこに世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の間接的な〝援護射撃〟も受けることになりそうだ。

 井上は4万3000人の観衆を動員した5月6日の東京ドーム大会で〝悪童〟ルイス・ネリ(メキシコ)を成敗し、日本中のボクシングファンを熱狂させた。北野氏は「我々はABEMAの数字しか見られないが、ボクシング全体の数字がよくなっている。井上の影響もある? そうだろうと思う」と分析した。

 さらに、6月29日には井岡が対戦を熱望し続けていたフアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)からジェシー・ロドリゲス(米国)がWBC王座を奪取。井岡、ロドリゲスともに3団体統一戦を希望した。北野氏も「次の盛り上がりも見えてきて、期待しています」。ボクシング界がさらに熱くなりそうだ。