厚木商業高校(王子)で、県内の商業科の教員などによる研究会が5月19日に開かれ、同校の「デュアルシステム」に関するパネルディスカッションが盛り上がった。

同システムは高校生が企業で長期の実習を行い、学んだことを生かして、地域や産業界の課題を解決するプログラムのこと。協力企業2社が事例を語った。

野村証券(株)厚木支店(厚木市中町)では同校の生徒が支店を何度か訪れ、自分の興味がある企業や事業の特色を調べ、まとめた上で発表会を実施。保呂貴子支店長は「金融は何のためにあるのか、社内での気づきがあり、モチベートし直した」と語った。

特殊車両のデザインなどを手掛ける(株)エーアイテクニカ(厚木市温水)では、生徒が市場リサーチや商品開発の現場を体験。ウェブ会議も織り交ぜ、商品のPR動画の撮影も行った。技術部門の中川大介さんは「市場リサーチなどは我々よりも上手。資料から頑張り、やる気が伝わってきた」と評価。刺激をうけた若手社員がウェブサイト構築に動くなど「企業が教えるのではなく、企業側が勉強になる」と振り返った。