座間市出身の篠嶋理紗さん(25・トータルヘルスからだ調律ラボ所属)がパリ五輪出場をかけて、群馬県前橋市で5月10日から12日まで行われる全日本トランポリン競技年齢別選手権オープンの部に出場する。

同大会は、最終日にパリ五輪の日本代表1枠を争う「トランポリングランドチャンピオンシップ」(以下、TGC)が控えている。五輪出場には同選手権の優勝、または基準点クリアで翌日へつなぎ、TGCの優勝が最低条件となる。

篠嶋さんは、男子選手にも劣らない到達点の高いジャンプが持ち味。国内の女子選手では数少ない3回宙返りを2本入れた高難度の演技構成を持っており、学生時代から全日本大会などで上位に入賞、今年2月の県大会では優勝している。

現在は都内に練習拠点を置く篠嶋さんは、本番に向けて「初心に返って土台から見直した」と言い、高く跳ぶ、美しい姿勢など「審判の目」を意識しながら演技を磨いてきたという。

今月中旬には右足を負傷して数日間トランポリンから距離を置くことになったものの、「練習で積み上げてきたことと自分の身体の回復力を信じて、本番を迎えたい」と意気込みを話した。

自分らしく

篠嶋さんがトランポリンに出会ったのは、ひばりが丘小1年の夏休み。座間市がスカイアリーナ座間で開いた体験教室だった。「宙に浮いて高くジャンプできる」。楽しい記憶を残していたところに、体験教室で指導していた講師に誘われて中学2年で本格的に競技者を志すようになった。

大学時代には教員免許取得ため、母校の座間市立東中学校で教育実習を行ったこともある。部活や勉強を頑張る後輩たちに向けて、自身の経験を交えながら目標を持つことの大切さを説いて背中を押したという。

篠嶋さんは今後について「結果に執着することなく、自分らしさ大切にして目標に向き合いたい」と話した。