神奈川県はこのほど、2023年4月1日時点の地方公務員(一般行政職)の給与水準を公表した。県央の5市1町1村(相模原、大和、厚木、海老名、座間、綾瀬、愛川、清川)では、座間市のラスパイレス指数が102・9と最も高く、県内33市町村の中でも1位の高さだった。

県内の平均は99・8で、国家公務員の平均より高い自治体が15自治体あった。海老名市は101・3、綾瀬市100・3、厚木市と愛川町が100・1で、大和市は県内30番目の95・7、清川村は93・2で32番目。最も低かったのが、真鶴町の91・5だった。

ラスパイレス指数を用いた給与水準の比較は、1970年代に国家公務員よりも極端に給与水準の高い地方自治体があった社会背景から、その是正にむけて国が取り入れた。給与水準の比較では、職員構成を学歴・経験年数で区分し、地方自治体の職員構成が国と同一であると仮定する。

座間市職員課は「団塊世代や市制施行時に大量採用された人たちの退職や若い世代の昇格が指数を押し上げた。給料表の見直しにむけ協議を進めている」と説明する。

大和市の人財課長は「指数は様々な要素で変動する」とした一方、「数字で比較されるため偏ったイメージが定着する懸念もある。採用にも影響が及ぶ恐れもあり、給与体系や職員構成などを多角的に分析したい」と話している。