ミュンヘン五輪(1972年)の元レスリング日本代表で、日本体育大学名誉教授の山本郁榮さん(79)が、葉山町内の全中学生(葉山中・497人/南郷中・326人)に自身が開発したテーピングスパッツを2着ずつプレゼントした。

5月8日には南郷中で寄贈式が行われ、同中の生徒会役員7人や山梨崇仁町長、稲垣一郎教育長らが出席。代表してスパッツを受け取った生徒会長の生田丈さん(3年)は「これから有効に使っていきます。ありがとうございます」と感謝を述べた。また山梨町長から山本さんに感謝状が贈られた。

同スパッツは運動による筋疲労(血液中の乳酸)の軽減と運動能力の向上に効果を発揮するという。

同氏は日本にテーピング理論を持ち込んだ第一人者。大学時代にアメリカ・東ミシガン大に留学していた時、けがをした状態でレスリングの試合に臨んだ。その際、トレーナーからテーピングをされたことで痛みを感じることがなかったという。当時、まだ日本では知られていなかったことから、帰国後、テーピング技術の研究、開発に勤しみ、その集大成としてスパッツを完成させた。

この日の葉山町への寄贈は、妻のれいこさんが真名瀬駐車場前でカフェを営んでいる縁で決めたという。

山本さんはレスリングの山本美憂さん、聖子さん姉妹、総合格闘技の故・山本”KID”徳郁さんの父としても知られる。