「数字に弱く、論理的に考えられない」

「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」

「魅力的なプレゼンができない」

これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。

今回は「直感と論理」について取り上げ、直感も論理も自由自在に使いこなして成果を上げる「バランスのいい人」になる方法を紹介する。

「論理的思考しかできない人」はもったいない

仕事柄、企業研修の現場やメディアの取材などでビジネスパーソンの能力やスキルという文脈で話をすることがたくさんあります。そのような場において頻繁に話題になるのが、「論理的思考」についての話です。

論理的思考は、ビジネスにおいて非常に強力なツールです。私自身、ビジネス数学の教育者として、論理的思考を推進する立場です。

しかし、論理的思考を重視しすぎると、「論理的思考しかできない人」になってしまうことがあります。

そのような方の中には、「僕は徹底的にロジカル派です。直感だけで行動するタイプとは仕事をしたくありません」といって、直感を排除してしまう方もいます。

一方で、「私は直感を大切にするタイプです。ロジック云々とかいう人はちょっと距離を取ってしまいます」といって、論理的思考を自ら遠ざけてしまう方もいます。

このような極端な思考に陥ってしまうと、たいていの場合、仕事で成果を出すことが難しくなってしまいます。

そもそも、直感と論理は対極にある、共存できないものではありません。この2つは共存するし、仕事で成果を出したいのであれば共存させなければいけません。

勝手に「直感派or論理派」と分類(分断)してしまうのは少しばかりもったいないと思っています。論理は直感があるから活きるし、そのまた逆も然りです。