記憶力や論理的思考力・説明力、抽象的な思考能力など、「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があり、後天的に獲得している能力は少ないと考える人が多いのではないでしょうか。

その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当の西岡氏は、小学校、中学校では成績が振るわず、高校入学時に東大に合格するなんて誰も思っていなかったような人が、一念発起して勉強し、偏差値を一気に上げて合格するという「リアルドラゴン桜」な実例を集めて全国いろんな学校に教育実践を行う「チームドラゴン桜」を作っています。

そこで集まった知見を基に、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載(毎週火曜日配信)。連載を再構成し、加筆修正を加えた新刊『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』が、発売後すぐに3万部のベストセラーとなっています。第114回は元乃木坂46で、慶応大学出身の山崎怜奈さんにお話をうかがいました(前後編の前編)。

山崎怜奈さんが大学目指した理由

低い成績から、誰もが驚くほどの成長を遂げ、東大に逆転合格した生徒たちの勉強ノウハウを紹介する本連載。今回は特別編です。

アイドルグループの乃木坂46のメンバーとして活躍する一方で、学業を両立させ、慶応義塾大学を卒業。現在もさまざまな番組でマルチに活躍する山崎怜奈さんに、大学受験に関するお話を伺いました。

西岡:山崎さんは、高校時代から乃木坂46のアイドルとして活動を始められたとのことですが、なぜ大学受験を決意されたのでしょうか。アイドルとして活動していくならば、大学に行かないという選択肢もあったと思うのですが。

山崎:一言で言うと、人生の選択肢を増やすためです。私立の中学を受験した頃、自分には「こんな職業につきたい」というような将来の夢がなかったので、「もし将来それが見つかったときのために、いろんな選択肢がとれるように」と思って、大学受験を決意しました。