厳しい寒さが続いていたかと思えば急に暖かくなり、寒暖差で体調を崩す人が少なくありません。たまにしか行かないのでどの病院にしようかな……。引っ越したばかりで評判のいい病院を知らない……。そんなとき、手軽にインターネットの口コミやランキングサイトで病院を探せるようになりました。

しかし、簡単便利になったようにみえる病院選びにはいくつもの落とし穴があります。知らずに自分に合わない病院を選んでしまったら、不調が長引くことにもなりかねません。

「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京系列)にレギュラー出演中の秋津壽男医師の著書『100歳まで元気なのはどっち? 長生きする人・しない人の習慣』より、病院選びの“正解”をご紹介します。

Q1. 体調不良のとき、はじめに行くべきなのはどっち? 公立の総合病院or近くの診療所

体調がわるいとき、どうせなら大きな病院で診てもらったほうが安心だろうと思って総合病院や大学病院に行こうとする人もいるでしょう。しかし、いきなり大きな病院に行くことにはデメリットもあります。

医療は、外来診療にあたる「1次医療」、入院や検査、手術などの「2次医療」、先進医療を行う「3次医療」の3つの段階に分けられます。

そして、それぞれの段階によって、病院は次のように分類されます。

• 1次医療→地域に密着した診療所、クリニック
• 2次医療→入院や専門外来の機能をもつ総合病院
• 3次医療→国の承認を受けた大学病院やがん研究センターなど特定機能病院

それぞれの病院には、各段階に適した役割があります。たとえば、総合病院や大学病院は、2次や3次医療の機関なので、手術や検査のために高度な設備を用意しています。しかし、患者さんを多数抱えているため、どうしても一人ひとりの体の変化には気づきにくいものです。