「ファンタジー・オン・アイス2023」幕張公演オープニングの様子。トップスケーターが一堂に会し、人気ミュージシャンとコラボレーションする(撮影:梅谷秀司)

5月24日、千葉県の幕張メッセで、フィギュアスケートの大規模アイスショー「ファンタジー・オン・アイス2024」が開幕する。国内外のトップスケーターが一堂に会し、著名ミュージシャンによる生演奏とフィギュアスケートとのコラボレーションプログラムを楽しめる人気のショーだ。

フィギュアスケート興行を取り巻く環境が激変する今、5000人規模の観客を集めてきた名門ショーは今後どうなっていくのか。主催企業であるCIC・真壁喜久夫社長のインタビューや現場の様子から考える(本編は前・後編の前編)。

2024年も世界的なスケーターが出演

「ファンタジー・オン・アイス」は、多くの国内アイスショーの中でもとくに人気のアイスショーだ。毎年複数の会場を回るが、スタートは例年、千葉県・幕張メッセの幕張イベントホール。2024年の幕張公演は5月24(金)〜26(日)に3公演が予定されている。

五輪2連覇の羽生結弦さんを筆頭に、世界選手権で2度優勝したステファン・ランビエルさん、2024年世界選手権3位のアダム・シャオ イム ファさん、世界選手権2位の実績を持つ宮原知子さんら、世界的なスケーターが出演する。そして、アーティストとしては、T.M.Revolution / 西川貴教さん、城田優さん、安田レイさんが出演する(出演スケーター、アーティスト共に幕張公演および愛知公演の予定)。

なぜ人気のショーになったのか

フィギュアスケートといえば、まず競技会、五輪や世界選手権などが思い浮かぶかもしれない。春夏はオフシーズンに当たり、この時期には、プロ、アマチュア(競技会に出場する選手)のトップスケーターが「アイスショー」と総称されるエンターテインメント性の高い興行に出演するのが通例だ。

「ファンタジー・オン・アイス」もそんなアイスショーの1つ。その人気を支えてきた要因は複数ある。まずは、「トップスケーターと著名アーティストのコラボレーションプログラム」だ。このプログラムは、ほかのアイスショーとの差別化の源泉となってきた。

【写真】「ファンタジー・オン・アイス2023」幕張公演初日を振り返る。羽生結弦さん、荒川静香さん、ステファン・ランビエルさん、ジョニー・ウィアさん、三原舞依さん、山本草太さん、友野一希さんら(90枚以上)