「トヨタ以外」も増えている?

ランドクルーザーが3年連続「盗難ワースト1」

 日本損害保険協会は2024年3月12日、25回目となる「自動車盗難事故実態調査」を発表しました。2023年に盗まれたクルマが、車種別、件数別にランキングされています。

 2023年最も盗まれた台数が多かったのは、トヨタ「ランドクルーザー」383件でした(「プラド」含む)。ワースト1位は3年連続で、全体の14.7%を占めます。なお、ランドクルーザーのレクサス版である「LX」もワースト4位です。

 ワースト2位は、ここ2年間2位だった「プリウス」に代わり、「アルファード」(364件)がランクイン。全体に占める割合は、2022年の6.9%から14.0%へ増加しており、ランドクルーザーに匹敵するほど深刻の度合いが増しています。なお、兄弟車の「ヴェルファイア」もワースト7位です。

 日本損害保険協会は「車両本体盗難の被害は特定の車種に集中する傾向」が続いていると指摘します。今回もほぼ、ワースト10位車種は毎年その名をよく見るトヨタ車が独占しましたが、「ハリアー」と同率の9位には「メルセデスベンツ」は入りました。

 盗難が発生した時間帯は、深夜〜朝(22〜9時)が58.4%で最多。時間帯別の盗難状況はここ数年ほぼ同様で、「窃盗犯は深夜から朝にかけて薄暗い場所で窃盗に及ぶ傾向があると考えられます」ということです。

 自動車盗難認知件数は、2003年の年間6万4223件をピークに減少し、2023年は年間5762件になりました。しかし、SNSなどを中心に盗難被害の報告は相次いでいます。日本損害保険協会は、「バー式ハンドルロックや警報装置などの盗難防止機器を使用する」「貴重品は車内に放置しない」「自宅の駐車場でも安心せずに、防犯カメラや防犯灯などを利用して窃盗犯が心理的・物理的に侵入しづらくする」などの対策を呼びかけています。