農薬や化学肥料を使用しない有機農業で、農家の大きな負担になっている除草作業の省力化につなげようと、アイガモのロボットを使って水田の雑草を抑える実証実験が鳥取県日南町で始まりました。

「アイガモロボット」は、国の研究機関と大手農機メーカーが共同で開発を進めています。製品化に向けた実証実験の一環として、日南町で、中山間地域に多い小さく不規則な形の水田向けに改良されたロボットを使って除草の効果を確認します。
アイガモを使って除草する農法にヒントを得た「アイガモロボット」は、約80センチ四方、ソーラパネルが備えつけられ、太陽光発電で得られた電力で動ける範囲を自ら学習しながら水田を自在に進みます。
ブラシのようなパーツで水田を撹拌、土を巻き上げて光を遮り、雑草が生えにくい状態を作ることで除草にかかる労力の大幅な軽減につながるということです。

農業・食品産業技術総合研究機構 浅見秀則研究員
「今は価格を従来型の半額くらいをめざして開発しているところで、ほ場が小さいところ向け、中山間地などの農家にも使ってもらえるかと」

ファーム白谷・小竹等代表
「苗がもっと倒れたり浮いたりするかと思ったが、いまそういう結果が出ていないので期待している」

農家の高齢化が進む中、作業の負担を軽減しながら付加価値の高い米づくりへ。小さな「アイガモロボット」に大きな期待がかかっています。