(株)個別指導塾スタンダード(福岡市博多区)と関連の(株)SCホールディングス(福岡市博多区)は6月28日、福岡地裁に民事再生法の適用を申請した。
 申請代理人は舞田靖子弁護士(舞田法律事務所、福岡市中央区天神1−14−4)。監督委員には山本紀夫弁護士(TMI総合法律事務所福岡オフィス、福岡市博多区博多駅前2−19−22)が選任された。
 負債は個別指導塾スタンダードが60億3830万円、SCホールディングスが43億4203万円で、2社合計103億8033万円(2023年4月期決算時点)。
 
 個別指導塾スタンダードは2001年1月に創業した学習塾運営業者で、「個別指導塾スタンダード」を西日本を中心に展開して事業規模を拡大。一時は約500教室に拡大し、株式上場を目指していると公表した時期もあった。
 
 ところが2017年7月に経営幹部によるパワーハラスメントがマスコミに取り上げられ、内部管理体制の不備が発覚するなど対外信用の低下を招いた。それでも2019年4月期には売上高82億1816万円を計上していたが、コロナ禍や少子化に伴う競合激化により、2023年4月期の売上高は30億3540万円にまで落ち込み、5億3063万円の最終赤字を計上、債務超過が拡大していた。
 
 SCホールディングスは個別指導塾スタンダードを中核とするグループの持株会社で、同時に民事再生法を申請した。
今後はスポンサー候補者などからDIPファイナンスによる支援を受け、事業を継続し民事再生計画の策定を進める方針としている。
 なお、再生手続に関する問合せ先として再生対策室(電話092−283−1188)が開設されている。

※(株)個別指導塾スタンダード(TSR企業コード:870629107、法人番号:1290001023755、福岡市博多区綱場町6−15、設立2002(平成14)年1月、資本金1000万円)

※(株)SCホールディングス(TSR企業コード:872396479、法人番号:4290001057833、同所、設立2011(平成23)年11月、資本金5000万円)