陸上自衛隊は自衛官候補生が小銃で隊員3人を死傷させた事件を受け、射撃訓練の要領を見直すなど再発防止策をまとめました。

 去年、岐阜市にある陸上自衛隊の「日野基本射撃場」で実弾射撃の訓練中に自衛官候補生が小銃を発砲し、隊員2人が死亡し、1人が重傷を負いました。

 陸上自衛隊は調査委員会を立ち上げ、当時の状況を調べた結果、「部隊編成や指導体制は適切であった」と判断しました。

 事件の原因については射撃位置につく手前の「準備線にいる段階で弾薬を渡していたことで、発砲行為に至る猶予を与えてしまった」としました。

 再発防止策では、新隊員を対象とする射撃訓練の要領を見直し、小銃と弾薬を同時に持つ時間を極力短くすることにしています。

 さらに、全隊員を対象に、新たに指導補助者を配置するなど体制を手厚くするとともに不測の事態に射手の行動を直接制止できるように対処方法を教育に組み込むことにしています。