世界では住宅地が濁流に飲み込まれ、地すべりも発生しています。

■極端な干ばつ&水害 世界各地で

 大雨が続いているブラジル南東部。大規模な洪水によって町は泥水に覆われ、あちこちにひっくり返った車が。

 隣の州では町の中で地すべりが発生。多くの家が土砂に巻き込まれ、少なくとも7人が死亡。そうしたなか、崩れた建物の下から4歳の女の子が助け出されるという奇跡も。近くからは父親の遺体を発見。体を張って娘を守ったとみられています。

 その一方、隣国のペルーでは雨が降らずに大規模な山火事が発生。ここは本来ならば水の豊かな湿地帯なのですが、草木は乾燥し、一気に燃え広がったのです。

 国連は極端な干ばつと水害が世界各地で発生していると警告。

 ポルトガルの首都リスボンを大雨が襲い、各地で洪水が発生。

 しかし、隣国のスペインでは雨が降らず、貯水池や農地が干上がるなど干ばつの被害が拡大。

 さらに、北極でも異変が…。世界の気象に大きな影響を及ぼすとされる北極の氷が急激に減少しているというのです。

コロラド大学 北極・アルプス研究所 アレクサンドラ・ヤーン准教授
「2020年代もしくは2030年代には北極の氷がなくなる可能性がある」

 「数十年で北極の氷は消滅する」と予測するアメリカの調査チーム。

 北極の氷が失われると太陽光を反射せず、海水温が上昇。すると偏西風に影響を及ぼし、普段とは異なる気象現象が発生。温暖化は加速して南極の氷も減少。大量の真水が海に流出し、海洋の流れも変化。まるでドミノ倒しのように異常気象が連鎖して発生すると専門家たちは警鐘を鳴らしています。

 そんななか、消えていく明かり。世界各地のランドマークのライトが消えていきます。「アースアワー」とは世界で同じ日、同じ時刻に明りを消して「地球のために1時間をすごそう」というもの。

 「地球温暖化を止めたい」との人々の思いが込められているのです。