バルト3国のエストニアは、ロシアとの国境の川に設置した国境線を示すブイがロシア当局に撤去されたとして映像を公開しました。

 エストニア当局が公開した映像です。暗やみのなか、ボートに乗った人物が川に浮かぶブイをつかみます。そしてロープを刃物のようなもので切断したようにも見えます。

 エストニアの警察国境警備庁は23日、ロシアとの国境のナルバ川に設置したブイのうち24基がロシア国境警備隊に撤去されたと発表しました。

 ブイは国境線に沿って設置されていて、漁師らが誤って国境を越えないようにするためのものだということです。

 川底の地形が変化することから毎年、氷が解ける春に両国でブイを設置する場所を協議していますが、ロシアのウクライナ侵攻以降、合意に至っていません。

 エストニア当局は今月13日以降、侵攻前に合意した位置にブイを設置しましたが、そのなかにはロシア側が設置に反対していた場所もありました。

 エストニア当局は今後、ロシア側に抗議し、ブイの返還を求める方針です。