リニア新幹線の工事を巡り、山梨県から静岡県境に向けて行われているボーリング調査に静岡県が一転して合意したことについて、静岡市長は、合意した理由を県民に分かりやすく説明すべきと、県やJR東海に苦言を呈しました。

ボーリング調査は、リニアのトンネル工事に向けて地質などを調査するもので、6月7日時点で県境から339メートルの地点まで進んでいます

県はこれまで、県内の地下水が流出する可能性があるとし、県境から300メートル以内の掘削を認めてきませんでしたが、18日、鈴木知事は、山梨県・JR東海と合意し、実施を容認していました。

21日、静岡市の定例会見で、難波市長は、合意に合意は表関しては「良いこと」と評価したものの、県民に対して説明がされていないと指摘しました。

(静岡市 難波市長)

「じゃあ、何で合意したんですかと。今まであれだけ水を引っ張る恐れがあるということで、いろいろ言われていたのに、今回これで大丈夫というのであれば、やはり『なるほどね それで大丈夫なんですか』ということを、やっぱり当事者が説明しないといけないと思うが、大変失礼ながら、細かい説明を、県もJR東海もされたことはないと思うので、専門知識がなくても『あぁなるほどね』と分かるような説明をされるのが必要ではないかなと」

また今後は、静岡市と県の連携を強化し、適切な環境評価を効率的にしていきたい考えを示しました。