◇ソウルの大型病院 休診も大きな混乱なし

 ソウルの大型病院のうちソウル大病院とセブランス病院、高麗大医療院に所属する教授たちが外来診療を休みとし、手術も行わないことを決めた30日、医療現場では大きな混乱は起こらなかった。個人の選択で休診とした教授もいたが、参加規模は大きくなく、懸念された混乱はみられないという。高麗大医療院傘下の高麗大九老病院は「患者との約束を守るのが道理」という院長の説得により、休まず診療を行っている。

◇医学部の定員増員規模 1500人超える見通し

 政府が医師不足などの対策として打ち出した大学医学部の入学定員増員の方針を受け、今年定員を拡大する32大学の2025学年度医学部募集人数の提出が30日に締め切られる。増員規模の大きい地方の国立大は、大部分が政府が配分した増員分から50%程度減らした人数を募集することを決めた。一方、私立大では増員分を募集人数に100%反映する見通しで、全体の増員幅は1500人台後半〜1600人台になるとみられる。

◇「所得保障型」の国民年金改革案 与野党が激しく対立

 与野党は、国会年金改革特別委員会の調査の結果、最も支持された「所得保障型」の年金改編案を巡って激しく対立した。同委員会が500人の市民代表団を対象に行った調査によると、56.0%が国民年金の所得代替率を50%、保険料率を13%にそれぞれ引き上げる「所得保障案」を支持し、42.6%が所得代替率を40%で据え置き、保険料率を12%に引き上げる「財政安定案」を支持した。保守系与党「国民の力」は未来世代に財政負担を転嫁する無責任な案だと批判したのに対し、革新系最大野党「共に民主党」は老後所得の保障という国の責任を履行する案だと擁護した。

◇ソウルの老舗映画館「大韓劇場」 66年の歴史に幕

 ソウルの老舗映画館、大韓劇場が66年の歴史に幕を下ろす。運営会社が同館の営業を9月30日に終了すると発表した。大韓劇場は1958年、ソウルの忠武路に国内最大の映画館として開館。大型スクリーンと迫力のあるサウンドで「ベン・ハー」などの大作を上映し、地方から訪れる映画ファンも多かった。しかし、韓国映画産業がシネコン大手3社を中心に再編される中、斜陽の道を脱することができなかった。