<大相撲五月場所>◇十一日目◇22日◇東京・両国国技館

 全勝同士の対決となった幕下十一枚目・藤青雲(藤島)と幕下三十二枚目・風の湖(押尾川)の一番でハプニングが発生。4度も続けて立ち合い“待った”がかかり、激怒した行司が力士に歩み寄って厳重注意をする一幕があった。異例の事態にファンからは「めっちゃオコw」「声はこわいけど顔は優しかった」と様々な反応が寄せられた。

【映像】一体何が…館内がざわついた実際の取組の様子

 十日目までを終えて幕下の全勝力士は4人。十一日目の取組では全勝同士の直接対決が組まれ、藤青雲と風の湖のほか、東幕下四十枚目・安青錦(安治川)と幕下最下位格付出・草野(伊勢ヶ濱)も激突した。

 幕下優勝を遂げるにはなんとしてでも勝ちたい一番。気持ちに焦りが出たのか、藤青雲と風の湖の取組では立ち合い不成立が続いた。1度目、2度目と続けてつっかけてしまったのは風の湖。なかなかタイミングが合わない様子に行司の木村千鷲は「まだまだ」「まだまだ!合わせて!」と徐々に語気を強めていく。

 3度目の立ち合いでも風の湖が若干早く立ってしまい、藤青雲は遅れて受けて立ってしまう。これに千鷲は厳しく「まだ!まだ!まだ!」と制していた。しかし立ち合い不成立はさらに続いた。4度目の立ち合い、やはり風の湖がやや早く立ってしまい、藤青雲は立ち遅れてしまう。ついに痺れを切らした千鷲は「まだ!まだ!」と止めると、立ち遅れた藤青雲に歩み寄って厳重注意し、館内からはどよめきが沸き起こった。親方からも「合わせないと」と風の湖に注意が行われた。

 取組は5度目の立ち合いでようやく成立。激しく当たった両者だったが、藤青雲が強烈なはたき込みを決めて一瞬で決着はついた。無敗を守った藤青雲は6勝目。敗れた風の湖は1敗目を喫した。

 4度にわたる立ち合い不成立で行司が力士に厳重注意する一幕に、ABEMAの視聴者からは「千鷲さん激おこ」「めっちゃオコw」「声はこわいけど 顔は優しかった」「完全おこ」「4回は多すぎw」「こんなことある?」と様々な声が続出。全勝同士の一番ということもあってか、「気負いすぎ」「おちつけ!」「集中や」といった声や、「少しでも優位に立ちたいもんな」と力士の気持ちを代弁するコメントも寄せられた。

 なおもう1組の全勝対決、ウクライナ出身の安青錦と大学9冠の逸材・草野の一番では、草野が寄り倒しで勝利。これで幕下の優勝争いは6戦全勝が藤青雲と草野の2人に絞られることとなった。(ABEMA/大相撲チャンネル)