日米の球界で活躍した松井秀喜さん(49)=ヤンキースGM付特別アドバイザー=が5日、出身地の石川県能美市で開かれた野球教室に参加。元日に発生した能登半島地震で被災した子どもたちの前で大きなホームランを披露し、勇気づけた。

 真っ青な空に大きな放物線を掛けた。「今日はやはりどうしてもホームランを見て帰ってほしかった」。恒例となっている打撃のデモンストレーション。26スイング目で、両翼92メートルの右翼フェンスを越えると、子どもたちから大きな拍手が起こった。「今日は出るまで打とうと。やっぱり目の前でホームランを見るって、少しはテンション上がると思うんですよね」。明日へのエネルギーに。松井さんから子どもたちへ、何よりのエールとなった。

 MLBジャパンが主催する未就学児向けの教室「PLAY BALL」で、石川県内では初開催。また午後からは松井さんが設立したNPO法人「松井55ベースボールファウンデーション」が県内で22年秋以来となる教室を開いた。能登地方の子どもたちを中心に合わせて約150人が参加し、「こどもの日」に夢のひとときを過ごした。