我が子の可愛さゆえに「うちの子なら何をしてもOK」という考えの親っていますよね。そんな人にうっかり関わってしまうと損しかありません。今回は筆者が実際に経験した、公園でのエピソードをご紹介します。

公園でお菓子パーティー

私が近所の公園で息子(小学校低学年)を遊ばせていた時のこと。息子と同じクラスの女子たちが円陣を作って座り込み、仲良さそうにお菓子を食べながらおしゃべりをしていました。

息子が「何してるの〜?」と話しかけると、「お菓子パーティーしてるのぉ。男子は入れてあげない」と言ってきた女子たち。今どきの子はませているなと思った私は、息子に「気にしなくていいよ」と声を掛けました。

「ダメだよ」と注意しただけなのに

夕方になり私たちが帰宅しようとしたころ、お菓子パーティーをしていた女子たちも「そろそろ帰らなきゃ」と動き始めました。ただ、お菓子のゴミはそのまま公園に放置しようとしていたのです。

それに気付いた私はとっさに「ゴミのポイ捨てはダメだよ! おうちに持って帰ってね」と注意してしまいました。すると、女子のうちの一人Aちゃんが驚いたのか泣き出してしまったのです。

「突然、叱ってごめんね」と私はAちゃんに謝ったのですが、Aちゃんは無視して自分の家に走って帰っていきました。その直後、Aちゃんの母親が外に出てきて、私をこう罵ったのです。

「あなた同じクラスの○○さんですよね? うちの子を泣かせましたね! 明日担任に伝えますから!」

「私はゴミを持ち帰るように注意しただけですが……」

「そんなのどうだっていいわよ。あぁ、Aちゃんがかわいそう」

母親はこう言うと、「怖かった〜」と泣きわめくAちゃんの頭をなでなで。私は人として正しいことを言っただけなのに、なぜ自分が責められなければならないのか意味不明でした。

学校もお手上げな意外な真実

翌日、案の定学校に母親から連絡がいっていたようで、担任から電話がかかってきました。注意されると思った私でしたが、担任は意外な事実を教えてくれたのです。

「大変でしたね。Aちゃんのお母さんからは、何度も同じような連絡をいただいており、こちらも困っている状況です」

話を聞けば、Aちゃんは地域のルールを破ることが多く、他の保護者からも注意されることが多々あるそう。そのたびに母親が出てきては「うちの子を叱るなんて信じられない! 学校に報告する!」の一点張りで、自分の子を叱ることなど絶対にしないのだといいます。

自分の子が可愛いのはよく分かります。しかし、悪いことをしても注意しないのは子供にとっていいこととは決して思いません。あまりに親バカが過ぎると、周りに平気で迷惑をかけるような人間に育ちそうで怖いですね。

本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:花澤ひかる