SNSのフォロワーの数は、20万人を超えています。岡山市在住の画家・大森浩平さんが、初の個展を岡山県瀬戸内市で開いています。
作品には自身の「神経質な性格」が活かされていると話す大森さん。一体どんな作品なのでしょうか。
これ、本当に絵画?!
(佐藤大祐記者)
「本物と間違えそうです。写真のようにも見えるこちら、実は鉛筆で描かれた絵画なんです」(【画像①】どうみても「写真」なSEIKOの時計)
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対象物の手触りまで感じられそう。写実的な鉛筆画15点が並んでいます。瀬戸内市立美術館で開催中の絵画展です。
大森さんが「描き続ける理由」
作者は岡山市在住の大森浩平さん、29歳。小さい頃から絵を描くことは好きでしたが、本格的に創作を始めたのは岡山県立大学に進学した後でした。
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完璧主義ゆえに、様々な講義の課題を同時にこなすことなどが難しく、大学生活にストレスを感じたことがきっかけになったといいます。
(大森浩平さん)
「大学に入ると同時に行き詰ってしまって、それは自分の神経質すぎる性格ゆえ、いろんなことを同時にこなすのが苦手で」
「自分にできることはなんだろう、自分の存在意義ってなんだろうと考えた時に、得意なこと(細かい作業)を活かして、突き詰めて発信していこうと。そうすることで、何者かになれるのではと思い、描き始めました」(【画像②】もどうみても写真!アサヒ・スーパードライの巻の質感がすごい)
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よく「写真でいいじゃん」と言われるけど。。。それでも描く理由とは
ところで作品はどのように生み出されているのでしょうか。
(大森浩平さん)
「常に次は何を描いたらいいんだろうかというのは、頭の中で考えていまして、ホームセンターをうろついて、これがビビッときて」
身近なものの中からテーマを選ぶ大森さん。Hから4Bまで7種類の鉛筆を使って濃淡を描き分けています。完成までに要する時間は平均で100時間以上だといいます。【画像③】は鉛筆から「超写実画」が生み出される瞬間です。
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(大森浩平さん)
「よく『写真でいいじゃん』と、皮肉というか、そういう感じでおっしゃっていただくんですけど、マラソン選手に『車の方が早いよ』と言っているようなもので、手仕事で時間をかけて描くことに僕は価値があると思っている」
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すでにXでは4万人、インスタグラムでは16万人のフォロワーがいる大森さんですが、実は個展の開催は今回が初めて。来場者の反応は…。
(来場者)
「コーラもキンキンに冷えておいしそうに感じる」(【画像④】コーラがキンキンに冷えた写真としか思えない鉛筆画)
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(来場者)
「近くから見ても描いたとは思えない」
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(来場者)
「人間がここまで描けるんかなと思ったんです」
(大森浩平さん)
「『自分の存在意義は鉛筆画にこそあるんだな』とすごく感慨深く思いますし、自分がそうだったように、行き詰ってどうしたらいいかという人が今の時代多いと思うんですよね。作品を見て何かプラスのエネルギーとか影響を持って帰ってもらえたら一番うれしいですね」
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大森浩平展「画家(ひと)は機械(カメラ)を超越する」は瀬戸内市立美術館で来月(6月)30日まで開かれています。