中国の電子機器大手、歌爾(ゴアテック)がこのほど発表した2023年12月期決算は、売上高が前年比6.0%減の985億7400万元(1元=約21円)となった。世界消費者向け電子機器産業の景況感が悪化し、消費者の需要が不足する中、売上高はおおむね安定を維持した。純利益は37.8%減の10億8800万元だった。
 
23年は産業全体の需要が不足し、仮想現実(VR)デバイスなどのスマート機器の出荷が減ったことで、売上高はやや減少し、関連事業の収益水準に一定の影響が出た。売上総利益率の低いスマート機器事業の売上高が全体に占める割合が短期的に上昇したことも、売上総利益率と収益力に影響をもたらした。
 
四半期別にデータを見ると、収益力が次第に改善した。売上総利益率は第1四半期(1〜3月)の約7%から第4四半期(10〜12月)は11%近くに上昇した。
 
運営と資産の指標も好調だった。営業活動によるキャッシュフローは81億5200万元で健全な水準となった。総費用は5.1%減の78億元で適切に管理された。純資産は4.4%増の308億1千万元となった。(新華社濰坊)