おいしい外食を楽しむなど、お金を使っても1200万円貯められました!手間はかかるけれど貯蓄別に口座を分けたり、未来を見すえた稼ぎ方をしたり、使っても貯まる3つの秘密を教えてもらいました。


<教えてくれた人>
Nさん(愛知県 38歳)
夫(38歳)、長男(14歳)、長女(12歳)の4人家族。住まいは庭付き一戸建て(ウッドデッキは手作り)。仕事は保健体育の非常勤講師。

◎Total Money Data◎
夫月収(手取り) 34万円
妻月収(手取り) 10万円
太陽光売電収入 約1万円
夫ボーナス(年間・手取り)109万円
夫年収(手取り) 517万円
妻年収(手取り) 120万円
月貯蓄額 7万7000円
年貯蓄額 約122万円
総貯蓄額 800万円(1200万円貯めて、頭金600万円で家を購入)

1 【人の好きより自分の好き】妻小遣い・レジャー費はおいしい外食に全振り

食費は外食費込みで多めに確保。さらに小遣いやレジャー費もつぎ込んで、おいしい物を堪能することをやりくりの糧に。予算内で食べまくります。


●Nさんにとって“おいしい物”を食べることは……【体も心も元気になる生きる為の栄養】
以前、食費を節約しすぎて夫が体調不良になったことが。栄養をとることの大切さがわかり、健康だと医療費が減ることも判明。「わが家にとって、おいしい物こそが元気の源です」。


●【妻小遣い+ポイント分】月1万円、食べ歩きして仕事と家計管理のやる気をチャージ
「みんなで楽しむもの、1人で楽しむもの、両方あるのがストレスをためないコツ」。家族で行く外食とは別に、小遣いとためたポイントで食べ歩きするのが日々のやりくりのご褒美です。


●友達にシェアしたいからSNS に食べ歩きレポをUP
記録しておくと、友達においしいお店を紹介したり、自分でリピしたいときにも便利。同じ地域の食べ歩きアカウントで情報収集も!

【1人で楽しむ】自炊は割安だけど「外で1人になる時間」は、値段以上の価値
ふだんは職場におにぎりを持参するけど、たまには1人ランチやカフェに行く時間も大切。「1人だとお店の人と仲良くなれたりして、おいしいレシピを教えてもらえることも♪」。

【みんなで楽しむ】地元誌は、週末お得に楽しむイベント情報の宝庫
地元誌のSNSをこまめにチェックしてイベント情報をGET。全国のおいもスイーツが食べられるイベントの入場料200円、こけ玉作りの体験料880円など、家族で満喫!

【みんなで楽しむ】覆面調査員になり、外食を楽しむことも!
ミステリーショッパーに登録。覆面調査で5000円分食べて謝礼4000円もらえば実費は1000円。家族でお得にお店の味を堪能。

Nさんの“割りきって節約”リスト

お金のかけどころがおいしい外食なら、締めどころはふだんの衣食住。「好きなことにお金を使っているのだから」と割り切って節約できます。


【ふだんの献立】週末の外食を楽しむために、“その日に安い物”でメニューを決める
まとめ買いをやめ、今日安い物を買って作ることにしたら使い切れるように。「おいしい物は大好きだけど、毎日豪華ディナーじゃなくていい。そのほうが週末の楽しみも倍増」。

【洋服】今の生活で着飾る場面は少ないから、着回せる定番があればOK
職場へはジャージ通勤だし、ブランド品にも興味なし。流行りより定番、柄物より無地を選ぶことで、何年経っても飽きずに着回せます。ユニクロのメンズサイズがお気に入り。

【子どもの習い事】押し付けても失敗。本人の意思を尊重することが最高の節約
以前は長男が泣きながら習字に通っていたことも。「無理やり習わせても身に付かず無駄金に。本人が本気でやりたいものに絞ったほうが吸収力も高いし、結果的にコスパ◎」。

[長女]ダンス(月6000円)、習字(月3000円)、ねんど教室(3000円)
[長男]空手(月2000円)

【水分補給】カフェでコーヒーを楽しみたいから、水筒習慣も苦にならない
週末のお出かけには、全員で水筒持参が習慣に。「コンビニでドリンクを買うより、カフェでおいしいコーヒーが飲みたい!塗装がハゲてきた水筒もあるけど、まだまだ使い続けます」。

【インテリア】モニター懸賞や店の展示品を狙って、お得に手に入れる
ラグは「ルームクリップ」のモニター懸賞でGETし、家具は展示品を狙えば割安。お金をかけずに好みのインテリアを実現。「額縁のポストカードは、月に1回、長女が入れ替えてくれます」。

2 【「何用貯蓄」か徹底的に分ける】目的を明確にすれば最短で貯められます

貯蓄は目的別に口座を分け、月々とボーナス時の金額を決めて先取り。「いつまでにいくら」と目標を掲げることで、マイホームも最短で購入できました!


●正直、手間はかかるけど確実!貯蓄別に口座を分けています
給料日に生活費をおろす際、貯蓄分も引き出して各口座に振り分け。生活防衛費用などしばらく使う予定のない口座はあえてキャッシュカードを作らず、引き出しにくい工夫も。

・家の修繕費用
【貯】月1万円+ボーナス時10万円
将来的に修繕が必要になったときを見越して前倒しで貯蓄。5年に1回のシロアリ薬剤散布費用、自治会費もここから。

・自動車関連費用
【貯】月1万7000円+ボーナス時10万円
車2台分の保険料や税金などの費用に。車の買い替え時は、知人を通してほぼ仕入れ値で25万円の中古車を購入。

・生活防衛費用
【貯】月2万円+ボーナス時10万円
いざというときの生活防衛費に月40万円×6カ月分=240万円を貯めるのが目標。使わなければそのまま老後資金に。

・家電買い替え用
【貯】太陽光売電分月約1万円
家の新築時に太陽光発電を設置。勝手に売電収入が年間約12万円貯まるので、積み立てておき家電の購入費用に。

・長男/長女教育費用
目標貯蓄額600万円/1人分
【貯】児童手当12万円(年間)+学資保険料月1万円/1人分
大学入学時まで基本的に手を付けない。学資保険料は満期で1人200万円。下記の口座で余った分も加える予定。

・長男/長女特別出費用
【貯】お年玉、お祝い金でいただいたお金etc.
いただいたお金は子どもに渡さずいったん口座に入金。ゲームソフトなど高額な物を欲しがったときだけ引き出す。


●電子レンジや炊飯器は、持ち出し0円でGET
「家電は高額だから、わが家は太陽光売電収入を家電買い替え用に貯めています」。レンジ、炊飯器、コードレス掃除機を実質0円で購入!

●子どもの習い事の待ち時間(50分)で家計簿をつけたりマネー本を読んでます
車の中の待機時間が貴重な家計振り返りタイム。家計簿をつけて無駄がないかチェックしたり、マネー本を読んで勉強したり。他にやることがないからこそ、しっかり向き合えます。

●食費は、A4ファイルで残金を目で見て予算オーバーを防止
食費は残金がひと目でわかるよう、ファイルのポケットで袋分け。4日ごとに1万円ずつ財布に移し、余った分はファイルに戻して外食費に。少しでも余らせようと節約意識もUP。

1ポケット1日の予算2500円×4日分=1万円

3 【自分が興味を持てることで稼ぐ】ちょっと先を見すえて今の自分ができることをする

体育大学出身だけど、事務職に就いていたNさん。「やっぱり体を動かす仕事がしたい」と体育講師に。未来を見すえた稼ぎ方を実行しています。


●【来年までに長女の塾代を賄いたい】月2回、体操教室を開いて月1万円稼ぐ
今後長女の塾代など教育費が増えるので、公民館を借りて小さい子や高齢者向けに体操教室をスタート。「現在参加者は実母や友達など身内だけですが、今後広げていきたい」。

●老後は自給自足できるレベルを目指して、家庭菜園をはじめました
畑を借りて本格的に自家栽培する老後を夢見て、今から予行練習。2畳ほどの広さの庭で季節ごとに野菜を育ててます。食費の足しになるし、デジタルデトックスできて気分転換にも最適。

今は、ねぎ、レタス、みょうが、ほうれん草、パクチーを育ててます。


●将来の目標は、期限を決めれば焦らず叶う
ストレスなく仕事や子どもたちと向き合うために、アンガーマネジメントを勉強中。「資格を取ったら授業でも活かしたい。正規雇用となるべく目標に向かって頑張ってます!」。

・Nさんの目標
□ 長男が小学校に入学するまでに家を買う(済)
□ 来年度中に、「アンガーマネジメント」の資格を取る
□ 3年後、長女が高校に入学したら正規雇用になる

「アンガーマネジメント日記」で習慣化


●家族で楽しむお金を使うタイミングは大切。貯めるだけでなく、今も使う
「家族みんなで過ごせる時間は子どもの成長とともに減っていくもの。貯めるばっかりではなく、年に一度の旅行や週末のイベント、外食など、今しかできないことにもお金をちゃんと使いたい!」。

・23年は、沖縄旅行へ

参照:『サンキュ!』2024年6月号「使っても1000万円貯まる!」より。掲載している情報は2024年4月現在のものです。
編集/サンキュ!編集部