This Month Theme草花とふれあいたくなる本。

Book of the Week『ボタニカ』朝井まかて 著(祥伝社)

最近、高知県にある「高知県立牧野植物園」に行きました。広い敷地に3,000種以上の植物が植えられていて、一種類ずつ名称と紹介文が掲載されています。普段は見過ごしている草花にも分類と学名があることにハッとし、『ボタニカ』で読んだ草花に話しかける牧野博士の様子を思い浮かべました。
『ボタニカ』は、日本植物学の父と言われる牧野富太郎の生涯を描いた長編小説。大小様々どんな植物にもあまねく愛情を注いだ牧野博士の物語を読むと、道端に咲く草花の見方が変わってきます。
一生分の情熱をかけて取り組む対象に出合った牧野博士が羨ましくなるほど、鮮やかな書きっぷりの1冊。爽やかな読後感で、心が晴れやかになります。


BOOKSHOP ROUTE BOOKS

上野駅から徒歩3分の場所にある本と植物と雑貨の店。10年使われていなかった元工場の風情を生かして建物を再生し、本の販売のみならず、暮らしを豊かにする植物、捨てられてしまう廃材をリメイクした家具や雑貨などの販売もしている。ワークショップなど学びの場としても。 住所:東京都台東区東上野4-14-3 Route Common 1F 営業時間:12:00〜19:00 定休日:不定休