蜂駆除員に粋な感謝を伝えた球場モニターとは

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は4月30日(日本時間5月1日)、敵地ダイヤモンドバックス戦に「2番・DH」で先発。5打数1安打に終わり、チームは延長の末に3-4でサヨナラ負けした。試合前、蜂の大量発生で開始が約2時間遅れる珍事が発生。蜂の駆除業者が作業を終えると、場内スクリーンでは粋な感謝のテロップを表示。場内からは「MVP」コールも沸き起こる異例の盛り上がりぶりだった。

 試合開始直前、チェース・フィールドの本塁裏のネット部分に大量発生した蜂。大谷も座るドジャースベンチ前では選手たちも困惑気味に、数百匹はいるであろう大群を眺めていた。そんな中でカートに乗って現れたのは、蜂の駆除業者のマット・ヒルトン氏。作業服を身にまとい、丁寧に蜂を吸い集めた。作業を終えると拍手喝采。男性が歓声を煽るようにガッツポーズまで見せた。

 場内のスクリーンにはヒルトン氏が映し出され、「THANK YOU BEE GUY(ありがとう。ビー・ガイ)」と感謝を伝える粋なテロップも。MLB公式のダイヤモンドバックス番、スティーブ・ギルバート記者はXに画像を公開し「ダイヤモンドバックスの観客からMVPのチャントを受けながら、養蜂家が蜂の巣から降りてきた」とつづった。

 米ファンからは「MVBじゃなくて?」と「Bee(蜂)」に掛け合わせたコメントのほか、「これは素晴らしい」「奥さんに今日の仕事はどうだったって聞かれた時」「野球はこの世で最高のスポーツだな」「養蜂家のバナーを掲げよう!!」「ファンタスティックだ」「死にそう(笑)」と絶賛の嵐だ。急遽、駆除作業を行ったヒルトン氏は作業服姿で始球式にも登場。ストライクとはいかなかったが、客席から大歓声を浴びた。

 試合はダイヤモンドバックスが延長10回、4番ウォーカーのサヨナラ2ランで勝利。突如誕生した“ヒーロー”の勢いも追い風に白星を手にした。

(THE ANSWER編集部)