カキやウメなどに被害をもたらす果樹カメムシ類の一種「チャバネアオカメムシ」の今年の越冬量が、過去20年で最多であることが、奈良県病害虫防除所の調査で分かった。8月までに大量発生する可能性があるとして、同所は農家に対して注意報を発令している。

 同所では毎年、県内18カ所で越冬量調査を実施しているが、今年は1カ所あたり平均29・2匹で、昨年(0・3匹)や一昨年(16・3匹)を大きく上回った。記録が残る1998年以降では、31・6匹を記録した2004年に次ぐ多さだという。

 同所によると、カメムシの飛来は気温と密接に関係していて、最低気温が高く蒸し暑く感じる夜は特に注意が必要だという。(阪田隼人)