三重県名張市新町の観光交流施設「旧細川邸やなせ宿(しゅく)」で15日、アニメの登場人物に扮するコスプレイヤーの撮影会が開かれた。施設は4月、コスプレ向けのロケ地検索・予約サービスに登録したが、その利用第一号となった。

 若者の利用増につなげようと、施設は大阪市の会社が運営するサービス「アコロケ」に登録した。アコロケは全国のコスプレ撮影地を検索・予約でき、利用者はわざわざ撮影許可を取らずに簡単に場所を探すことができる。全国の古民家や旅館・ホテル、銭湯、商店街など100件弱が登録されている。

 この日は前日から泊まりがけで大阪府、和歌山、兵庫県から訪れた22〜32歳の女性4人が利用した。昨年、公開されたアニメ映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の登場人物に扮して撮影した。コスプレ歴10年になるという4人は「古民家を探していたが、昭和のレトロ感と作品舞台が合う」「(貸し切り料金の)1万2千円はほかの施設より割安だと思う」「(名張の)街中の古民家を使ってコスプレイベントを開ければいい」と話した。撮影した画像はSNSで公開するという。

 市都市計画室の担当者は「施設をどう使うか攻めあぐねている感があったが、このチャレンジで新しい客層を取り込みたい」と話した。(小西孝司)