兵庫県の元幹部職員が斎藤元彦知事らを内部告発した問題で、県議会は14日、告発内容の真偽をただす百条委員会「文書問題調査特別委員会」の初会合を開いた。委員会を原則公開にするなどの運営要領が決められた。2回目は6月27日に予定され、証人喚問の手続きなどを決めていくという。

 委員長には第1会派の自民から奥谷謙一議員、副委員長には第2会派の維新の会から岸口実議員が選任された。

 会合では意見交換があった。内部告発では「知事から職員へのパワーハラスメント」などが指摘されている。委員からは県庁職員へのアンケートの実施や「(告発内容についての)人事課の調査に疑念の意見が寄せられていることから審議過程、得られた資料を全て開示すべきだ」との意見が出た。

 閉会後、奥谷委員長は記者団に「文書問題の疑惑があったのかなかったのか、しっかりと白黒をつけ、真相解明に全力で当たっていく」と決意を語った。現時点で参考人や証人を呼ぶ日程の見通しは立っていない。(高木智也)

■大阪府の吉村知事「もっと事実関係を発信した方が良い」

 前回知事選で斎藤元彦知事を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文・大阪府知事は14日、記者団の取材に応じた。兵庫県議会の百条委員会の設置について「議会の判断」とした上で、「知事という立場にもあるので、疑惑と言われている以上、もっともっと斎藤知事自身から事実関係を発信していった方がいい」と述べた。