中国政府奨学生として、41人の留学生が5月2日に北朝鮮に入国したと、在北朝鮮中国大使館がホームページで明らかにした。同大使館は「コロナ禍後、外国から公的に派遣された留学生が北朝鮮に入国した初のケース」だとし、「中朝間の留学交流プロジェクトが正式に回復した」と説明している。

 政府奨学生のほか、中国人の自費留学生45人も最近入国し、すでに留学生活を始めているという。

 北朝鮮政府の動向に詳しい中国在住の関係者は、「朝鮮からの留学生も遠からず中国に入国するだろう」と話している。

 北朝鮮は昨年8月、新型コロナウイルス対策を理由に約3年7カ月にわたって封鎖した国境の限定的な開放を始めた。中国、ロシアとの対面外交に乗り出し、一部の観光客も国外から受け入れているが、人の往来の本格的な再開には至っていない。北朝鮮がいつ、中国人観光客らをコロナ禍前と同じ水準で受け入れるのかが注目されている。

 中国と北朝鮮は、両国の国交樹立75年にあたる今年を「友好年」と定めている。(瀋陽=金順姫)