エミール・ガレらのガラス工芸をはじめアートの名品を展示する飛驒高山美術館が今月、岐阜県高山市に開館した。会員制リゾートホテル「サンクチュアリコート高山」の付帯施設だが、宿泊しなくても入館できる。

 ホテルは3月、リゾートトラスト(名古屋市)が旧飛驒高山美術館の跡地に開業。地元企業が運営していた旧美術館のコレクションを引き継ぐ形で、4月11日にホテル内に新美術館を開いた。

 旧美術館はミシュラン社のガイドブックで三つ星を得ており、その展示品を新たな装いで楽しめる。

 五つの展示室からなり、約110点の作品をならべる。「ガレの杜(もり)〜アール・ヌーヴォー」ではエミール・ガレやドーム兄弟の花器など、「アール・デコ」ではルネ・ラリックの香水瓶などを展示する。

 季節や時間帯、天候によって照明や香りなどが変化するガラス工芸の展示室や、大型の装飾家具を並べる展示室もある。

 向井公規館長は開業の式典で「国内外の観光客のみなさま、飛驒のみなさま方に感動と喜びをお届けしたい」と述べた。

 一般向けの開館時間は午前10時〜午後3時。入館料は1千円(小学生以下無料)。宿泊者は無料。(荻野好弘)