島根県飯南町で自生するクスノキ科の香木「クロモジ」を使った商品を同町観光協会が開発し、今春発売した。名刺入れに入れる香り袋「くろもじふわり」と、徳用線香「くろもじくゆりのもり」。昨春発売の線香「くろもじくゆり」の購入者の声に応えたクロモジの土産物の第2弾だ。

 飯南町は中国山地に位置し、癒やし効果が期待できる森林浴を提供する「森林セラピー基地」に認定されている。観光協会では、PRの一環で土産物開発に乗り出し、町内に多数自生しているクロモジを使ったお香の製造を京都のお香メーカーに委託。線香15本にお香立てを添えた4千セットを昨年3月に発売した。

 これまでに約半分が売れ、購入者から「もっとたくさん欲しい」「たかないままの香りが好き」という声が寄せられ、第2弾を考案したという。

 観光協会の伊藤和栄さん(36)は「この商品をきっかけに飯南町は森が豊かで、森林セラピーが楽しめることを知ってもらえたら」と話す。「ふわり」は香り袋四つ入りで770円、「くゆりのもり」は線香約100本が入って4950円。町内の土産物店や観光協会(0854・76・9050)のネットショップで扱っている。(石川和彦)