佐久市のパソコン教室が、シニア向けにeスポーツの教室を開いている。若者による「対戦型」のイメージが強いが、年配者がみなでゲームを楽しむことで認知症を予防する効果を期待している。

 教室を開いているのは、岩村田本町商店街の「寺子屋ICT lab」。幅広い世代の教育支援を展開する商店街の「寺子屋グループ」が運営する。グループの学院教務長の細川英寿さん(39)が、eスポーツの普及を進める塩尻市の施設「core塩尻」を視察し、シニアでも取り組めそうだと考えた。

 今月2日にはトライアルを開始。参加した年配者5人が音楽のリズムにあわせて太鼓をたたいて得点を競うゲームなどを楽しんだ。参加した近所の女性(62)は「eスポーツは戦いで激しく競い合うというイメージで少し抵抗があった。でもリズムのゲームでは違っていて、丁寧に教えてもらえて楽しめた」と話した。

 labには通信制高校に通う生徒らのサポート校「寺子屋高等学院」の生徒らも集い、eスポーツの「部室」としても使われている。細川さんは、生徒らがシニアに教えることで交流が生まれることも期待している。

 教室は月2回程度開く予定で、参加費は500円程度を想定する。問い合わせはlab(0267・77・7882)へ。(遠藤和希)