これまで月面での夜を3度越えてきた小型月着陸実証機SLIM。4月29日未明に現地での日没を迎え、SLIMが再び休眠に入ったと、SLIMプロジェクトがX(旧ツイッター)で伝えました。3度目の越夜後は4月23日夜に目覚めていました。

今回目覚めている間の運用では、スタートラッカーという装置を使って撮影が試みられました(上の画像)。北側斜面を撮影したものですが、地面は明るすぎて白飛びしています。スタートラッカーは、宇宙空間を航行中に恒星の配置を測定することで姿勢制御を行うための装置です。月面で使用する予定はなかったのですが、「裏コマンド」による運用を行ったとのことです。

プロジェクトチームは、SLIMの太陽電池に太陽光が当たり発電を開始する5月中旬〜下旬に、再びの復帰運用に挑戦するとしています。ちなみにSLIMはこれまで、満月の時期の前後に目覚めてきました。5月の満月は23日夜にやってきます。

Image Credit: JAXA

(参考記事)
【速報】月探査機SLIMが復活!(1月29日掲載)
月探査機SLIM、通信を再開(2月26日掲載)
月着陸機SLIM、2度目の夜を乗り越え復活!(3月28日掲載)
月着陸機SLIM、3度目の夜を乗り越えた(4月24日掲載)

(参照)小型月着陸実証機SLIM X(旧Twitter)