2024年FIA F2第3戦メルボルンのスプリントレース(決勝レース1)終了後、トップチェッカーを受けたアイザック・ハジャル(カンポス・レーシング/レッドブル育成)に対し、オープニングラップで発生した3台の接触に関して10秒のタイムペナルティが下された。これにより、ハジャルから6.827秒差の2位でチェッカーを受けたロマン・スタネ(トライデント)が繰り上がりでFIA F2初優勝へと変わった。

 スタート直後、2番手スタートのガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)が大きく出遅れるなか、3番手スタートのハジャルと4番手スタートのジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が並ぶかたちに。

 2番手争いの3台が3ワイドとなる中、一番左側を走るハジャルの右サイドとマルティの車両の左サイドが接触。その弾みでマルティはボルトレートと接触し、2台はピットレーン出口側のウォールにヒット。ここで2台がリタイアすることとなった。

 スプリントレース終了後、このアクシデントに関する調査が行われ各ドライバーとチーム代表が召喚された。その中でハジャルはスチュワードに対し、コースの左側から動かなかったと説明した。

 ただ、スチュワードは映像を確認し、マルティが右側に近づいていることに気がつかないまま、ハジャルがポールスタートのスタネを抜こうと大きく右側に動いたとし、またマルティはハジャルとの接触を避けるべく回避行動としてわずかに右側に寄り、その結果ボルトレートと接触したことを確認。

 スチュワードは、本アクシデントについて、ハジャルの過失が大きいと判断し、ハジャルに対し10秒のタイムペナルティとペナルティポイント2点を課すことを決定した。これでハジャルは6位に後退。

 繰り上がりで優勝はスタネ、2位デニス・ハウガー(MPモータースポーツ)、3位クッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)、4位フランコ・コラピント(MPモータースポーツ/ウイリアムズ育成)、5位宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)という順位へと変わった。

 また、8番手でチェッカーを受けたオリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)に関しても、ジョシュア・デュルクセン(PHM AIXレーシング)をコースアウトさせたとして、10秒のタイムペナルティが下され14位に後退している。また、ベアマンにはペナルティポイント2点も課されている。

■2024年FIA F2第3戦メルボルン スプリントレース正式結果
Pos.No.DriverTeamTime/Gap123R.スタネトライデント43’59.337211D.ハウガーMPモータースポーツ0.34939K.マイニインビクタ・レーシング1.754412F.コラピントMPモータースポーツ2.39356宮田莉朋ロダン・モータースポーツ2.984620I.ハジャルカンポス・レーシング3.17371V.マルタンスARTグランプリ3.63982Z.オサリバンARTグランプリ6.61597J.クロフォードダムス・ルーカスオイル7.297105Z.マローニロダン・モータースポーツ7.921118J.コレアダムス・ルーカスオイル10.1561214E.フィッティパルディファン・アメルスフォールト・レーシング11.8641325T.バーナードPHM AIXレーシング15.612143O.ベアマンプレマ・レーシング16.0951515R.ヴィラゴメスファン・アメルスフォールト・レーシング16.2691616A.コルデールハイテック・パルスエイト35.5441724J.デュルクセンPHM AIXレーシング44.4471817P.アーロンハイテック・パルスエイト72.351-4A.アントネッリプレマ・レーシングDNF-22R.フェルシュフォートライデントDNF-10G.ボルトレートインビクタ・レーシングDNF-21J.マルティカンポス・レーシングDNF
・ペナルティ:
#3 オリバー・ベアマン:10秒タイムペナルティ/他車のコースアウトを誘発
#20 アイザック・ハジャル:10秒タイムペナルティ/衝突の原因