2024年末でメルセデスF1チームから離れるルイス・ハミルトンは、4度のF1世界チャンピオン、セバスチャン・ベッテルがF1に復帰するなら、自分の後任として適任だとの考えを示した。

 ハミルトンの長年のライバルだったベッテルは、2022年シーズンの終わりにF1を引退した。

 今月初め、ベッテルは『Sky Sports』のインタビューにおいて、2025年F1ドライバーマーケットに入る可能性があるかと聞かれ、「可能性はある。僕には今シートがないわけだからね。問題は、僕がシートを探しているかどうかだ」と答えた。

「それはパッケージ次第だと思う。戻ってこないつもりでF1から引退したけれど、物事には絶対はないとも言った。つまりまだ可能性はあるということになる」

 ミハエル・シューマッハー、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソらがF1復帰に成功しており、こうしたカムバックは前例のないことではない。ベッテルは現在36歳で、現役のハミルトンやアロンソよりも若い。

「F1は世界で最高のスポーツであり、世界で最高の経験だ。(引退したら)いつだって懐かしく思うことだろう」とハミルトンは言った。

「何かを勝ち取り、成し遂げるために、大勢の人々と一緒に仕事をする。それ以上素晴らしいことはない。僕にとっては、同じように感じるものは他に何もない」

 ハミルトンはベッテル復帰の可能性について聞かれ、経験、才能、共通の価値観という点で、ベッテルはメルセデスF1チームにぴったり合うとの考えを示した。

「セブ(ベッテルの愛称)にぜひ戻ってきてほしい」とハミルトンは語った。「彼はチームにとって素晴らしい選択肢になると思う」

「ドイツ出身のドライバーであり、世界タイトルを複数回獲得している。素晴らしい価値観を持ち、このチームを前進させ続けることができる人物だ。彼が戻ってきてくれたらうれしい」

 ハミルトンは、自身の後任に望む条件として、「僕が唯一気にすることは、誠実で、チームとその方向性に足並みを揃えてくれるドライバーが起用されることだと思う」と語った。

「チームには素晴らしい人たちが揃っている。彼らと一緒に仕事をし、元気づけていくことができる、思いやりのある人物がいい」

「ドライバーのなかには、他よりも利己的なドライバーもいるし、優れたドライバーであってもチームの環境下では最高と言えないドライバーもいる」

「チームにはすでにジョージ(・ラッセル)がいる。彼はチームにとって完璧だ。彼とよく合うドライバーを探せばいい。選択肢はたくさんある」