ルイス・ハミルトンは今季限りでメルセデスを離れ、来季からフェラーリに移籍することが決まっている。そのハミルトンについてメルセデスのトト・ウルフ代表は、現在厳しい状況に置かれているものの、ハミルトンはメルセデス在籍中は、プロとして仕事に挑んでくれるはずだと、絶対的な信頼を寄せている。

 2014年に現行のパワーユニット規則が導入されて以降、絶対的な強さを誇ってきたメルセデス。ハミルトンはメルセデスのマシンを駆り、6度のドライバーズタイトルを獲得するなど大成功を収めた。しかし2022年にグラウンド・エフェクトカーのレギュレーションが導入されると、メルセデスは一気に低迷。2年間でわずか1勝しか挙げられておらず、今季は開幕5戦で表彰台にすら届いていない。

 ハミルトンにいたっては、決勝レースで6位以内にも入れておらず、ドライバーズランキングでは9番手に低迷。そして今季限りでメルセデスを離れ、来季からフェラーリに移籍することが決まっている。

 そんなハミルトンについてウルフ代表は、チームに所属している間は、プロとして現在のチームメイトであるジョージ・ラッセルやチームと、しっかり協力して戦ってくれるはずだと確信している。

「ルイスはプロであり、結果が出なくても、自身の士気もチームの士気も維持しようと、これまでも行動してきてくれたと思う」

 そうウルフ代表は語った。

「今後もそういうことを続けてくれることに、何の疑いの余地もない。ジョージのこともサポートしてくれている」

 ハミルトンも日本GPの際に、今季中はメルセデスでの仕事に集中すると語った。

「僕は現時点では、ここでできるだけ良い成績を残したいと思っている」

 そうハミルトンは語った。

「全てのエネルギーを、そのために注いでいる。もちろん、将来への期待はあるよ。でも今僕らは、とても厳しい状況を経験している。それは、僕にとっての挑戦なんだ」

「そうすればトップに戻ることができるかを模索するために、全てのエネルギーがそこに注がれている。どうすればチームの皆と協力できるか、どうすれば良いデブリーフィングができて、先頭で戦うためのより良い指示を与えることができるか……そういうことを考えているんだ」

「僕は何よりも勝ちたいんだ。来年のことだけを考えていても、それではうまくいかない」