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 近年のプロ野球では、以前より交換トレードが活発的に行われるようになった。一般的には同等の実績を持つ選手同士で行われるが、過去には、実績に大きな差がありながらも行われたいわゆる“格差トレード”と呼ばれる例が存在する。そこで今回は、格差トレードで移籍した大物選手を紹介する。

 

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澤村拓一(巨人→ロッテ)


・投打:右投右打
・身長/体重:184cm/102kg
・生年月日:1988年4月3日
・経歴:佐野日大高 – 中央大
・ドラフト:2010年ドラフト1位
 
 近年で最も格差のあるトレードとして騒がせたのは、千葉ロッテマリーンズへ移籍した澤村拓一だ。
 
 2010年ドラフト1位で熱望していた読売ジャイアンツ入りを果たした澤村。ルーキーイヤーから先発ローテーションに定着し、29試合(200回)を投げ、11勝、防御率2.03の好成績で新人王に輝いた。
 

 
 同年から2年連続で2桁勝利を挙げたが、苦しむ時期が続いて2015年からリリーフに配置転換。翌2016年には37セーブを挙げ、最多セーブのタイトルを獲得した。
 
 しかし、その後は故障もあり低調なシーズンが続いた。2020年には制球難に苦しみ、三軍落ちを経験。
 
 低迷したシーズンを送っていた中、香月一也との交換トレードでロッテへの移籍が決定。当時大きな話題を集めた。
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 それでも、ロッテ加入後は息を吹き返し、セットアッパーとして22試合登板、13ホールド、防御率1.71をマークした。同年オフに海外FA権を行使し、メジャー移籍。2023年から再びロッテに復帰している。

ゼラス・ウィーラー(楽天→巨人)


・投打:右投右打
・身長/体重:178cm/100kg
・生年月日:1987年1月16日
・経歴:ウォーレス州コミュニティ大 – ヤンキース
 
 NPB在籍5年間で通算106本塁打を記録していたゼラス・ウィーラー。2020年の開幕直後にまさかのトレードを経験した。
 
 2015年に東北楽天ゴールデンイーグルスに加入すると、来日初年度は91試合出場、打率.255、14本塁打、50打点とまずまずの数字。徐々に日本の野球に適応し、2017年には142試合に出場し、打率.271、31本塁打、82打点の活躍でベストナインに輝いた。
 

 
 その後も主軸として打線をけん引していたが、2019年は打率.243と停滞。さらに、翌2020年は外国人枠の関係で開幕二軍スタートとなった。
 
 そんな中、同年の開幕直後に当時プロ4年目の池田駿とのトレードで読売ジャイアンツに電撃移籍。巨人加入初年度は98試合に出場し、12本塁打を記録。翌2021年には打率.289(規定未満)、15本塁打と高水準の数字を残した。
 
 2022年限りで現役を引退したが、2023年からは裏方として球団に貢献している。

サブロー(ロッテ→巨人)


・投打:右投右打
・身長/体重:181cm/90kg
・生年月日:1976年6月1日
・経歴:PL学園高
・ドラフト:1994年ドラフト1位
 
 千葉ロッテマリーンズの看板選手として活躍し、ファンからも高い人気を博したサブローのトレードは大きな衝撃を与えた。
 
 1994年ドラフト1位でロッテの一員となったサブロー。徐々に出場機会を増やすと、2002年に初の規定打席をクリア。2005年には打率.313(規定未満)、14本塁打、50打点の好成績を残し、31年ぶりのリーグ優勝、日本一に大きく貢献した。
 

 
 2010年には打率.261、19本塁打、71打点の好成績をマーク。ポストシーズンでは4番に座り、日本一の原動力となった。
 
 ところが、翌2011年のシーズン途中に工藤隆人+金銭との交換トレードで読売ジャイアンツへの移籍が発表。日本一の翌年、そして選手会長を務めていたサブローのトレードは大きな波紋を呼んだ。
 
 巨人移籍後は48試合出場、打率.243、1本塁打と寂しい数字となり、同年オフにFA権を行使しロッテに復帰。その後はロッテで活躍を続け、2016年限りで惜しまれつつ現役を引退した。

仁志敏久(巨人→横浜)


・投打:右投右打
・身長/体重:171cm/80kg
・生年月日:1971年10月4日
・経歴:常総学院高 – 早稲田大 – 日本生命
・ドラフト:1995年ドラフト2位
 
 読売ジャイアンツの主力選手として活躍していた仁志敏久は、11年間在籍したチームを離れ、活躍の場を新天地に移す決断をした。
 
 1995年ドラフト2位(逆指名)で巨人に入団した仁志。ルーキーイヤーから定位置を掴み、114試合出場、打率.270、7本塁打、17盗塁の活躍で新人王に輝いた。
 

 
 その後も1999年から4年連続でゴールデングラブ賞を獲得するなど、中心選手として活躍。2004年には137試合に出場し、打率.289、自己最多の28本塁打、60打点をマークした。
 
 ところが、2006年は打撃不振もあって64試合と出場機会が激減。同年オフにトレードを志願すると、小田嶋正邦+金銭との交換トレードが実現し、横浜ベイスターズへの移籍が決まった。
 
 移籍初年度は137試合に出場し、打率.270、10本塁打とまずまずの数字を記録。翌2008年も及第点の成績を残したが、2009年は再び不振に苦しみ、同年限りで退団となった。

金村暁(日本ハム→阪神)


・投打:右投右打
・身長/体重:187cm/82kg
・生年月日:1976年4月19日
・経歴:仙台育英高
・ドラフト:1994年ドラフト1位
 
 日本ハムファイターズでは4年連続2桁勝利を挙げるなど、エースに君臨していた金村暁も、‘格差トレード’と呼ばれる移籍を経験した1人だ。
 
 1994年ドラフト1位で日本ハムに入団すると、高卒4年目に8勝、防御率2.73をマークし、最優秀防御率のタイトルに輝いた。
 

 
 その後は故障に苦しんだシーズンもあったが、2002年に初の2桁10勝をマーク。2005年には25試合(174回)を投げ、13勝、防御率3.62の好成績を残した。
 
 しかし、2007年は13試合登板で5勝6敗、防御率4.73と寂しい数字に。成績悪化もあり、同年オフに阪神タイガースへトレード移籍となった。トレード相手になったのは、当時通算3勝の中村泰広。実績に大きな差があるトレードとして話題を呼んだ。
 
 阪神加入初年度は故障にも泣かされ、わずか8試合登板止まり。翌2009年は主に中継ぎで22試合登板、防御率2.76とまずまずの投球を見せたが、2010年オフに戦力外通告を受けた。

谷佳知(オリックス→巨人)


・投打:右投右打
・身長/体重:173cm/77kg
・生年月日:1973年2月9日
・経歴:尽誠学園高 – 大阪商業大 – 三菱自動車岡崎
・ドラフト:1996年ドラフト2位
 
 球界を代表する外野手の1人として活躍した谷佳知。成績が下降線を辿っていた中ではあったが、まさかの放出となった。
 
 1996年ドラフト2位でオリックス・ブルーウェーブ(現バファローズ)に入団すると、ルーキーイヤーから101試合に出場。プロ2年目に中堅のレギュラーを奪取し、2002年には盗塁王(41個)に輝いた。
 

 
 翌2003年には打率.350、189安打、21本塁打、92打点と高いパフォーマンスを披露。2005年以降はやや成績を落としたが、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞4回の実績を誇り、チームの中心選手となっていた。
 
 ところが、2006年オフに当時プロ5年目の鴨志田貴司、当時プロ4年目の長田昌浩との2対1のトレードで読売ジャイアンツに電撃移籍。巨人加入初年度は141試合出場、打率.318、10本塁打と復活を印象付けた。
 
 その後もベテランらしい活躍を見せ、2014年に古巣・オリックスに復帰。翌2015年に19年間のプロ生活に別れを告げた。

 

 

 
【了】