ミュージックビデオ(MV)の内容が人種差別的だとして炎上し、動画の公開停止に至った3人組ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の楽曲『コロンブス』をめぐり、日本コカ・コーラ社が6月13日、「コカ・コーラ社はいかなる差別も容認しておりません。今回の事態を遺憾に受け止めております」と弁護士ドットコムニュースの取材に答えた。

同社によれば、キャンペーンソングである同曲のMVについて、事前に内容を把握していなかったとしている。楽曲を使ったすべての広告素材の放映を停止したという。

⚫︎炎上の経緯

『コロンブス』は3人組ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の新曲で、問題となったMVは、コカ・コーラの「Coke STUDIO」キャンペーンソングとして6月12日に公開されていた。

MVでは、コロンブスやナポレオンなど、歴史上の人物に扮したメンバーが類人猿に文明を伝え、人力車を引かせる内容が含まれていた。コロンブスは植民地支配や先住民虐殺など負の一面も取り扱われることから「人種差別的だ」としてSNSで炎上していた。

ミセスが所属するユニバーサル・ミュージックは6月13日、「歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現が含まれていたため、公開を停止することといたしました」と説明したうえで「当社における公開前の確認が不十分であり、皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した上で、動画を公開停止とした。

また、メンバーの大森元貴さん(Vo/Gt)も「我々の配慮不足が何よりの原因です」などとする声明を発表してお詫びした。

キャンペーンに起用していた日本コカ・コーラ社は13日夜、弁護士ドットコムニュースの取材にコメントを寄せた。

「コカ・コーラ社はいかなる差別も容認しておりません。今回の事態を遺憾に受け止めております。本楽曲を使用したすべての広告素材の放映を停止させていただきました。また、弊社ではミュージックビデオの内容に関しましては、事前に把握をしておりません」