国内外で活躍する大久保光選手が、今季EWCのSSTクラスにフル参戦する日本の新規チーム、「チーム エトワール」が行ったプライベートテストに参加。その様子をレポートしてくれました。

日本の新規チーム「チームエトワール」が遂に始動

 皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。

 今回は世界耐久選手権(EWC)に今季からフル参戦する日本の新規チーム、チームエトワールで行われましたプライベートテストについて書かせていただきたいと思います。

 チームエトワールは今年から世界耐久選手権のSSTクラスにフル参戦する日本の新規チームで、スタッフはほぼ日本人という体制で活動が開始されました。まずはマシンを用意するところから始まり、フランスでの拠点やビザ等、様々な苦難を乗り越えてやっと走行できるところまでくる事ができました。

 これもオーナーの市川さんをはじめとする、チームスタッフさんのおかげで、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

EWCにフル参戦する日本の新規チーム「チーム エトワール」のプライベートテストでサルトサーキットを走行する大久保光選手
EWCにフル参戦する日本の新規チーム「チーム エトワール」のプライベートテストでサルトサーキットを走行する大久保光選手

 チームのフランスでの拠点が、ル・マン郊外ということもあり、サルトサーキットで3月25日から27日まで開催されていた3日間のトラックデーを、プライベートテストとして走行。

 私は3月24日までバルセロナにてスーパースポーツ世界選手権があり、それが終わりバルセロナの空港付近のホテルで一泊し、早朝にル・マンに向かいました。

今回のプライベートテストに参加した川﨑祥吾選手(左)と大久保光選手(右)
今回のプライベートテストに参加した川﨑祥吾選手(左)と大久保光選手(右)

 今回テストに参加したライダーは亀井雄大選手とイタリア選手権に参戦している若手ライダー、川﨑祥吾選手。朝からの走行には間に合わなかったので、私は午後から走り始めることになりました。

 天気予報的には初日のみドライコンディションで走れそうでしたが残りは雨予報だったため、サーキットに到着後、すぐに着替えて走行を開始。やはりBMWの「M1000RR」はとてもポテンシャルが高いバイクで、ほぼセットアップをしなくても、すんなり乗る事ができ、タイムもまずまずといったところ。

 2日目からは雨模様となりましたが、まれに晴れ間がのぞき、比較的路面が乾くのが早いサルトサーキットだったので、ハーフウェットではありましたが、スリックタイヤで走れる機会もあり、その短い時間を使って電気系のセットアップを、チームメイトと共に進めていきました。

EWCにフル参戦する日本の新規チーム「チーム エトワール」のプライベートテストでサルトサーキットを走行する大久保光選手
EWCにフル参戦する日本の新規チーム「チーム エトワール」のプライベートテストでサルトサーキットを走行する大久保光選手

 テスト3日目も同様の天気で、少しストレスの溜まるセッションが続きましたが、最終的にチームメイトの2人もサルトサーキットに慣れる事ができ、ドライ、ウェット、ハーフウェットと様々なコンディションで乗る事ができたのは、24時間耐久を戦うにあたりとても良いテストができたのではないかと思います。

 次回は4月2日、3日に行われた、EWCル・マン24時間耐久ロードレースのオフシャルテストについて書いていきたいと思います。