第98回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)が6日、東京都北区の味の素フィールド西が丘で開幕し、昨季優勝の筑波大は関東学院大に3―0で勝った。U―23日本代表のFW内野航太郎(2年・横浜Mユース)のゴールで前半12分に先制。同41分に追加点を挙げ、後半5分にダメを押した。関東学院大はシュートを1本も打てず、いいところなく敗れた。

 横綱相撲だった。前回王者の筑波大が昇格組の関東学院大を一蹴した。口火を切ったのは内野。前半12分、左からの折り返しにしっかりと反応し、左足で難なく押し込んだ。昨季のリーグ戦で9得点を挙げたゴールハンターは、「いつも通りやっていれば、結果はついてくると思っていました」と淡々と振り返ったあと、「今年は、20点取って、リーグの得点王になりたいっていうのが目標です」と宣言した。

 U―23日本代表の最年少選手として、16日からカタールで開催されるU―23アジア杯兼パリ五輪アジア最終予選に臨む。自分でも「ビックリしました」というサプライズ選出だったが、「ゴールを取るというところは、ほかのメンバーに負けないと思っています」と自信をのぞかせた。

 上位3カ国に無条件で与えられるパリ五輪出場権の獲得に向け、早期敗退は許されない。「(自身は)そこ(出場権の獲得)に執着はしないで、出た試合で自分が結果を残して、それが結果的にチームに貢献することになればいいかなと思います。出た試合で必ずゴールを取れるようにしたいです」と、意気込みを話した。

 試合後はカタールに飛ぶため、羽田空港に直接向かった。中東でのプレーは未経験だが、暑さのことなどは気にしない。「(メンバーの中で)一番若いので、自分がやらないといけないなと思います」と頼もしい言葉を残し、スタジアムをあとにした。

 ▼内野航太郎(うちの・こうたろう) 2004年6月19日生まれ、神奈川県出身の19歳。186センチ、81キロ。横浜Mのアカデミーで育ち、高3時の高円宮杯U―18プレミアリーグ東地区で得点王に輝いた。筑波大1年の昨季は関東大学1部リーグで9ゴールをマーク。U―22日本代表に選出されて参加した昨年のアジア大会では4得点を記録した。U―23日本代表、全日本大学選抜。