◇9日(日本時間10日)MLB パドレス1―5カブス(サンディエゴ)

 カブスの鈴木誠也外野手(29)は敵地サンディエゴでのパドレス戦に「2番・右翼」でフル出場。5打数3安打と今季2度目の『猛打賞』で打率を3割2分6厘に上げた。

 1回。鈴木は主戦右腕マスグローブの見逃せばボール球という外角低めカーブを中前に弾き返した。地元中継局マーキーSNのデシェイーズ解説者が「美しいスイングだ。きっちりゾーン内でレベルスイングしていた」と称賛した一打だった。

 3回は一転して内角ぎりぎりの厳しいシンカーを、今度は左前へ運び、「うまく肘をたたみ、やはりレベルスイングだった」と同解説者。締めは5回、内角高めのシンカーを引っ張り、三遊間を割った。

 これで昨年8月9日以降の58試合で、鈴木のOPS1・057は、メジャー全体で4位。同局によれば、上にいるのは『イチローの弟子』マルセル・オズナ(ブレーブス)、2019年MVPのムーキー・ベッツ(ドジャース)と15、21年MVPブライス・ハーパー(フィリーズ)の3人しかいない。

 同局のシアンビ実況が「かなりいいですね」と振ると、同解説者は「すごくいいね。これこそ日本から来たときに鈴木に期待された成績だ。少し時間がかかったが、きっちりやってくれている」と満足そうに語った。

 今季だけ見ても鈴木は打率3割2分6厘(リーグ16位)、2本塁打(同20位タイ)、12打点(同4位タイ)、OPS・939(同20位)。絶好調のドジャース・大谷翔平の打率3割3分3厘(同12位)、3本塁打(同6位タイ)、8打点(同24位タイ)、OPS(同9位)1・019(同)と遜色ない数字を残している。(写真はAP)