5月6日に東京ドームでボクシングの世界4団体統一スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋)に挑戦する世界2階級制覇のルイス・ネリ(メキシコ)が28日に、特別に設けられた7日前計量をパスした。陣営が報告して決戦ムードをあおったが、日本のボクシングファンの反応は歓迎、冷淡に分かれた。

 ネリを手掛けるショーン・ギボンズプロモーターが、ネリが体重計に乗る動画に「モンスター殺しだ! メキシコ万歳! ネリ万歳!」のコメントを添え、設定された126ポンド(57・15キロ)に対し、124・7ポンド(56.6キロ)で計量パスしたと伝えた。この一戦に向けてWBCが、ネリの過去の体重超過を踏まえて前日計量以外にも事前計量を義務付け、今回がラストだった。前日計量のリミットまでは、1・3キロとなっている。

 X(旧ツイッター)では「さすがにものすごいお金が懸かっているから真面目にやっているか」「事前計量を課せられ、それをクリアして喜んでる時点で恥」など、ボクサーの責務として減量は当然と冷静な見方が目立った。

 一方で「減量頑張ってる選手にはリスペクト以外ないと思う。(体重)オーバーして試合なくなってネリを叩きたいだけ?」「キャリアで一番真剣に絞ってきているんじゃないだろうか」と、ネリの順調な調整を素直に評価する声もあった。

 ネリが体重オーバーで欠場になった場合、WBO同級2位のTJドヘニー(アイルランド)が代役として井上と戦う。