2年ぶりに福井支部から新人ボートレーサーがデビューする。A1レーサー萩原秀人(44)=福井=を父に持つ第134期の萩原丈太朗(19)だ。ボートレーサー養成所では7点台のリーグ勝率を残して養成所チャンプ決定戦の1号艇を獲得した逸材。「父の旋回力を目指し、いつかは超えたい」と燃えている。

 萩原がボートレーサーを意識したのは中学生のころ。「最初は父の仕事くらいにしか思っていなかったが、次第に興味が出てきてやってみたくなった」と高校卒業して受けた養成所の試験に一発で合格。訓練初期は目立つ存在ではなかったが、リーグ戦が始まると父譲りの才能がめきめき頭角を現す。「レースをするのが楽しかった」と安定した着取りで優出4回と活躍。リーグ勝率上位6人が乗れる養成所チャンプ決定戦の1号艇をゲットした。

 だが事前に行われたエンジン抽選で劣勢機を引いてしまう。レースではインから先に回るもターンが流れて2号艇に差されて2着。「勝ちたかったけど、あのエンジンでは優勝するのは難しいと思っていたし、無理はできなかった」と冷静さは失わなかった。

 デビュー戦は10日から開催される三国一般戦。「1走目は無事故完走が目標だが、その後は5、6着を取らないように走りたい」と抱負を語った。