今年の5月でコロナが5類に移行して1年が経過。コロナ禍でアウトドア志向が広がり、漁港でのフィッシング人気も高まるなか、各地で漁師さんや住民とのトラブルが問題となった。今回はコロナ明け後、三重県志摩市の各漁港が今、どういう状況にあるのかをリポートしたい。 (鈴鹿市・伊藤正輝)

 ポカポカ陽気となった4月15日、昼前に志摩半島で最大の波切漁港に到着した。波切漁港環境公園や駐車場、トイレもあってファミリーで楽しめる場所だが、中堤の入り口には「漁港を大切に」の看板の横に「港内禁漁区につき魚貝類の採取を禁止します」との警告文が掲げられていた。

 「魚貝類の採取が禁止ということは、魚釣りもダメ」と自分自身に言い聞かせる。大突堤の基部には「立ち入り禁止」の看板。大王埼灯台へ続く遊歩道の高台から漁港全体を望むと、絶好の釣り場なのに残念だ。

 次は片田漁港へ。2つの堤防では「夜釣り禁止・ここは禁漁区です」の大きな文字と「この海域では漁協の了解なくアワビ、サザエ、イセエビなどの水産動植物を採捕すると処罰の対象となります」との看板が。トイレもあって良い漁港だが、看板を見ながら「魚は水産動植物だよね」と思わず独り言。

立ち禁&禁漁看板に注意

 続いて和具漁港へ。新消波ブロック堤は立ち入り禁止の看板があり、フェンスでシャットアウトされていてガッカリ。それでも中堤基部の「遊漁者の皆さんへ」の看板を見てホッとした。トイレもあるので、中堤や赤灯堤で安心して竿を出すことができる。夜釣りは禁止なので要注意だ。

 最後は志摩半島の先端にある御座港だ。小さい漁港だが、トイレはあるので安心。港内を見渡しても、釣り禁止の看板は見当たらない。竿を出すとしたら赤灯堤が人気のようだが「漁業関係者以外車両進入禁止」とあった。近くに駐車スペースがないため、遠くに駐車して歩かなくてはならないので大変だ。

 以上、4カ所の漁港を見て回ったが、立ち入り禁止や、魚貝類の採取・水産動植物の採捕の禁止など各漁港でルールがある。「主に密漁禁止を目的で魚釣りまでは取り締まらないだろう」と、釣り人の都合のいいように解釈せず、迷惑行為は絶対にやめてルールとマナーを守って釣りを楽しもう♪ 釣り禁止になってからでは遅い!!