◇15日 ヤクルト2―0広島(松山・坊っちゃんスタジアム)

 プロ野球史にまた一つ、その名を刻んだ。ヤクルトの主砲・村上宗隆内野手が、8回に広島・矢崎から放った右中間席への9号ソロで、史上115人目の通算200本塁打を達成した。史上最年少となる24歳3カ月での到達で、1992年に清原和博(西武)がマークした24歳10カ月の記録を32年ぶりに塗り替えた。

 8試合34打席ぶりの本塁打。足踏みが続いた村上は周囲の雑音に「打てる時ばかりじゃねーぞ、僕のこと何だと思ってるんだ」と反骨精神をかき立てていた。松山での2試合は練習前から早出でバットを振り込む姿があった。その成果もあった一振りを「久々にいい感触のホームランだった」と振り返った。

 2022年に史上最年少で三冠王となった希代のスラッガーは前進するのみ。1年目のプロ初打席アーチから通算100&150号、シーズン100打点、セ・リーグMVP受賞など数々の最年少記録を更新してきた。 そんな大黒柱は持ち前のフレンドリーさでもチームをけん引している。外国人選手と気さくに交流するのは日常茶飯事。球団通訳が「日本人とか外国人とか関係なくコミュニケーションをとっている」と感心するアプローチで助っ人のメンタルケアに一役買っている。

 「(清原超えは)あんまりピンときていないですけど、まだまだ通過点なのでもっともっと打てるように頑張ります」。新たな金字塔はセ・リーグ単独トップに立った一発で打ち立てた。心機一転で再び量産態勢を整える。