◇16日 女子ゴルフ ニチレイレディス最終日(千葉市若葉区、袖ヶ浦CC新袖C)

 3打差5位からスタートした岩井明愛(21)=ホンダ=が9バーディー、1ボギーでこの日のベストスコアだった64で回り、通算13アンダーで逆転優勝を飾った。5月リゾートトラストレディス以来3週ぶりの今季2勝目、ツアー通算5勝目。「母の日」だった5月13日のRKB×三井松島レディスで双子の妹・千怜が優勝したのに続いて、姉・明愛が「父の日」に逆転Vを達成した。姉妹で両親に恩返しだ。

 岩井は首位に3打差の最終日スタート。1、2番でバーディー、ボギーの発進から、中盤でスイッチが入った。7番パー5で、今や代名詞となった『直ドラ”のセカンドショット。サブグリーンに外したが、40ヤードのアプローチを58度ウェッジで1・5メートルに寄せ、バーディーを奪うと、10番パー5まで4ホール連続バーディーと止まらなかった。

 14番で4メートルを沈めて通算スコアを2桁アンダーに乗せると、圧巻は16番。「ミスショットでグリーン右手前のバンカーに入れてしまったんですけど、今日はグリーンが止まってくれると思って、ピン近くまでキャリーさせてキュキュとスピンで止めるイメージでした」というバンカーショットがカップに吸い込まれた。混戦を抜け出した。

 17番パー3はピンそば1メートルにつけてバーディーを決め、最終18番パー5では5番アイアンでの第2打をバンカーに打ち込んだが、3メートルのパットを慎重に沈め、3連続バーディーフィニッシュで勝利をつかんだ。「伸ばし合いの優勝争いで、同組の(小祝)さくらさんとシーソーゲームみたいになってた。おかげで最後まで気を抜かずに行けたかなと思う」。スライスラインを「強気で打てた」と胸を張った。

 姉妹で父の日を意識した『青色コーデ』で戦った3日間。急ぎ足で渡米して次戦はメジャー、全米女子プロ選手権だ。