■GR86がスポーツHEVに! 派生モデル存在の可能性も

現行GR86の走行シーン
現行GR86の走行シーン

トヨタ自動車による自社開発が噂されている次期「GR86」。早ければ2025年内に登場、翌年の発売が予想されています。

初代86と現行GR86については、スバル製の水平対向エンジンを搭載。企画や内外装デザイン、走りの味付けはトヨタが、設計・製造においてはスバルにより、開発されました。

次期モデルをトヨタ自身で開発することになったのは、「3代目86をトヨタで開発する」との豊田章男会長による表明が発端とされています。

その場合、プラットフォームがスバル製からトヨタ製となり、パワーユニットについても1.6L直3ガソリンターボエンジンを縦置きに搭載したFRレイアウト採用が見込まれています。

GRカローラの1.6L直3エンジン
GRカローラの1.6L直3エンジン

さらに時代の要請により、今後欧州で施行される排ガス新基準「ユーロ7」をクリアする必要があり、GR86も現行パワートレーンのままとはいかず電動化が必要。

これにより、次期GR86ではこれまでの純ガソリンエンジン仕様からモーターを付加したHEV仕様に移行すると予想され、システム出力330ps程度を目指すことになりそうです。

現行GR86のサイドビュー
現行GR86のサイドビュー

各種情報によると車両サイズは、現行モデル(全長4,265×全幅1,775×全高1,310mm、ホイールベース2,575mm)に対し、全長+135mm、全幅+25mm、全高-10mm、ホイールベース+25mm程度の変化が予想され、長くワイドになり、より低くなる見通し。

現行同様、2+2クーペになるようで、レクサスIS用FRプラットフォームをショートホイールベース化(2,800→2,600mm)して流用する模様。トランスミッションは6MTと8速ATを用意するでしょう。

●次期GR86のエクステリア・デザインはどうなる?

次期GR86のエクステリア(筆者予想)
次期GR86のエクステリア(筆者予想)

エクステリアは、基本的に現行イメージを踏襲するとみられますが、ヘッドランプ、テールランプの細幅化やラジエターグリルのワイド化などが図られるものと予想されています。

次期GR86のリヤビュー(筆者予想)
次期GR86のリヤビュー(筆者予想)

またサイドビューは、ボディの面作りやクォーターウインドウの形状変更、アロイホイール意匠変更などで変化を演出。

気になる車両価格は現行の291.6万円〜357.4万円に対し、HEV化などにより400〜450万円クラスへとランクアップしそうです。

●次期GR86は2ドアクーペだけじゃない?

一方、次期GR86ではバリエーションの一つとして“シューティングブレーク”の設定が検討されている模様。

トヨタ86シューティングブレークコンセプト
トヨタ86シューティングブレークコンセプト

おりしも、2016年に公開されて話題になった「86 シューティングブレーク コンセプト」の実車展示が2024年2月14日(水)〜5月6日(月)までの間、愛知県長久手市のトヨタ博物館でスタートしています。

初代86の後部をスポーツ・ワゴンスタイルとしたコンセプトカーで、豪州トヨタのプロダクトデザインチームが企画・開発。当時チーフエンジニアだった多田哲也氏の意向により日本国内で製作されました。

トヨタ86シューティングブレークコンセプト
トヨタ86シューティングブレークコンセプト

走行可能な状態に仕上げられており、86のファンイベント等で公開されて話題を呼びましたが、残念ながら量産に結び付くことはありませんでした。

そんな同モデルが次期GR86の派生車として設定される可能性が出て来たのは非常に興味深いところ。

次期GR86のみならず、2016年に公開後ついに商品化の兆しが出てきた「シューティングブレーク」についても今後の動きが大いに注目されます。

(Avanti Yasunori)

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