“怪獣造形界のレジェンド“村瀬継蔵が初総監督を務めた映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』の公開日が、7月26日に決定。併せて、メインビジュアル、場面写真が解禁された。

 本作は、「ゴジラ」シリーズや『大怪獣ガメラ』『仮面ライダー』などの造形を手掛け、怪獣造形の礎を作ったと言われている美術造形家の村瀬継蔵(88歳)が、1970年代に香港・ショウブラザーズに依頼され書き留めたプロットを基にしたオリジナルファンタジー作品。

 スタッフには村瀬の50年の夢をかなえるため日本を代表する特撮クリエイターたちが集まった。村瀬と同時代を生き、「ゴジラ」シリーズに関わりつつ、さらに「仮面ライダー」シリーズや『蒲田行進曲』などにてデザイナーとして活躍後、昨年亡くなった高橋章さんが、オリジナルコンセプトデザインで参加。また「ゴジラ」シリーズの怪獣デザインを担当した西川伸司をはじめ、“雲の神様”と呼ばれる背景絵師の島倉二千六、特撮ではロスガトスワークスの佐藤大介も参加するなど、特撮ファンにはおなじみの面々が強力にバックアップ。着ぐるみとミニチュアによるアナログ特撮にて表現されつつも、最新のエフェクト効果や合成技術を用いて、CGとはまた異なる味わいを持つ映像を作り上げた。

 出演者には、鈴木梨央、楢原嵩琉、その他、釈由美子、斎藤工、佐野史郎、樋口真嗣監督など、特撮映画ではおなじみの顔ぶれがそろった。主題歌は、DREAMS COME TRUEが本作のために書き下ろした新曲「Kaiju」。

 特殊美術造形家・時宮健三が亡くなった。祖父である時宮の仕事にあまり良い思い出がなかった朱莉は、複雑な心境でファン向けのお別れ会を訪れていた。そこには特撮ファンである同級生の卓也の姿もあった。朱莉と卓也は時宮の古い知り合いだという穂積と名乗る若い男と出会う。祖父が映画を作ろうとしていたことを初めて知る朱莉。穂積はおもむろにかばんから『神の筆』の小道具である筆を手にする。「世界の破滅を防いでください」。穂積のその言葉とともに朱莉と卓也は光に包み込まれた。気づくと二人は映画『神の筆』の世界に入り込んでいた。そして映画に登場しないはずの怪獣ヤマタノオロチがこの世界のすべてを破壊し尽くそうとする光景を目の当たりにする。元の世界に戻るため、二人は時宮が作るはずだった映画『神の筆』の秘密に迫っていくことに…。

 メインビジュアルには、ヤマタノオロチをはじめ、村瀬が今まで作ってきた懐かしい怪獣たちをモチーフにした新怪獣たちが生き生きと描かれている。また主人公が迷い込む無人島にはマタンゴをイメージさせる巨大キノコに囲まれた不気味な建物が幻想的に現れている。

 映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』は、7月26日より全国公開。