クラフトビールの種類は実に多種多様。味や香り、苦み、重さなどスタイルによって異なるのだ。ここでは一般的に苦みが強いとされるものから順に紹介。ただしクラフトビールの世界は奥深く、ブルワリーやビールによって同じスタイルでも苦みや味わいは変わってくるのであくまでも参考程度に。自分好みのビールを見つけて、クラフトビールをもっと楽しもう!

1.IPA

昨今のIPA人気でクラフトビールの定番スタイルともいえる。ホップをたっぷりと使い、グレープフルーツやオレンジのような柑橘系の香りが特徴。インパクトのある苦みが特徴で、それがクセになる。

2.バーレイワイン

19世紀にイングランドで醸造されたビールを起源とするアルコール度数の高いビール。ワインと同じくらいの強さという意味で名付けられ、ワイン同様に熟成期間が長いほど価値が高いとされている。

3.スタウト

ローストした大麦を使用し、深煎りコーヒーのような香りと風味が特徴。カラメルのようなほのかな甘みとドライな苦みが持ち味で、漆黒の見た目とは少しギャップを感じるかもしれない。クリーミーな泡も魅力。

4.ポーター

焙煎した茶色麦芽を使用し、焦がした麦芽の芳香とホップの苦さが味わえる。ココアのフレーバーとほのかな甘みが特徴で、苦みはシャープでキレがある。名前は荷役運搬人(ポーター)が好んだことから由来。

5.ピルスナー

チェコのプルゼニ地方を発祥とするビールスタイルの一種。輝くような黄金色で、ビスケットのような香りと麦の甘みがあり、喉コシが爽快。日本の大手メーカーが作っているビールの多くはピルスナーだ。

6.ペールエール

イギリス発祥の銅色のビール。ほどよいフローラルさとシトラスの爽やかな香り、モルトの甘みを感じられるミディアムボディ。ホップ由来の苦みがバランスよく調和した世界的に人気のスタイル。

7.ラオホ

ドイツ語で「煙」を意味するラオホ。ブナの木などでスモークした燻製麦芽を使用している。スモーキーな香りとモルトの甘みもあり、飲むほどにクセになるような味わいが特徴だ。

8.セゾン

農家が夏に農作業をする間、喉の渇きを潤せるよう、冬から春先にかけて作っていた。ベルジャン酵母由来のリンゴのようなフルーティさとクローブのようなスパイシーさが特徴。現代では様々なバリエーションが生まれている。

9.ホワイトエール

オレンジピールとコリアンダー、麦芽化していない小麦を加えたビール。色は乳白色で不透明。オレンジの爽やかな香り、コリアンダーのスパイシーさ、クリーミーなまろやかさが特徴。ほのかな酸味もいいアクセントになっている。

10.ヴァイツェン

小麦麦芽を50%以上使用して作るビール。バナナのような香りや、クローブのようなスパイシーな香りが特徴。苦みが少ないので、ビールの苦みが苦手という人におすすめのビールだといえる。

11.へイジーIPA

オレンジジュースを思わせる霞がかった色合い。マンゴー、オレンジ、グレープフルーツのようなトロピカルでシトラスジューシーな香り。苦みは控えめでフルーツのような甘みが感じられる。

12.フルーツビール

オレンジ、リンゴ、桃、ブルーベリーなどのフルーツを麦汁に漬け込んだり、果汁として加え醸造するビール。フルーツの香りと味が強く、ビールが苦手な人にもジュース感覚で飲める味が魅力だ。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

著者:Lightning 編集部