季節が春になり、気温が比較的暖かくなってきたことで入浴の際にシャワーのみを使用して水道代の節約を考えている方もいらっしゃるかもしれません。   浴槽を使用する代わりにシャワーのみを使用することで、どれくらいの水道代とガス代を節約できるのでしょうか。   そこで今回は「シャワーのみ使用した場合」と「シャワーと湯船を使用した場合」のそれぞれにかかる水道代とガス代を算出しました。ぜひ参考にしてください。

シャワーのみを使用した場合の1日あたりの料金

まずは、シャワーのみを使用した場合の1日あたりの料金を見てみましょう。今回は、10分間シャワーを利用したと仮定しています。
 
厚生労働省によると、水道料金の全国平均は1リットルあたり約0.2円です。一方、東京ガスの東京地区等・一般契約料金の「B表」を見ると、単位料金は152.43円(24年4月検針分)となっていますので、こちらを使用して計算してみましょう。水道は1分間あたり12リットル使用されると仮定します。0分間ですと120リットルとなり水道代は約24円になります。
 
ガス代は下記の式で求められます。
 
上昇温度×水量÷(発熱量× 熱効率)×ガス代単価
 
上昇温度は20度から40度、発熱量は1万750キロカロリー、熱効率は80%と仮定します。上記の式にあてはめると、ガス代は約43円です。
 
水道代とガス代を合わせると、約67円となります。
 

シャワーと浴槽を使用した場合の1日あたりの料金

次は、シャワーと浴槽を使用した場合の1日あたりの料金を計算します。こちらも同様に、シャワーの使用時間を10分間と仮定しています。シャワーを使用した際にかかる料金は、水道代とガス代を合わせて約67円です。
 
一方で浴槽には、180リットルの水を使用すると仮定します。水道代は約36円となります。
 
同様に前述の計算式にあてはめると、ガス代は約64円です。水道代とガス代を合わせると、約100円となります。
 
シャワーの際にかかる料金と浴槽にお湯をためた際にかかる料金を合わせると、約164円となります。
 

シャワーのみ使用した場合とシャワーと浴槽を使用した場合の料金の比較

前述した1日あたりの料金を基に、1ヶ月あたりの料金とその差額を表1にまとめました。1ヶ月あたりの費用は、毎日1回お風呂に入ったと仮定しています。
 
なお、今回はガス料金に基本料金を含めていないので、あくまで参考程度にしてください。
 
表1

1日あたりの料金 1ヶ月あたりの料金
シャワーのみ使用 約67円 約2010円
シャワーと浴槽を使用 約164円 約4920円
差額 約97円 約2910円

※筆者作成
 
表1から、1日あたりの料金の差は大きくはありませんが、1ヶ月あたりの料金となると約3000円近くの差が出ていることが分かります。
 
家族の人数や使用環境によっても、水道代とガス代は変わります。さらに、シャワーの使用時間が長くなったり追い炊き機能を使用したりすると、より水道光熱費は大きくなるでしょう。
 

毎日シャワーのみ使用すると、1ヶ月あたり約2910円の節約が期待できる

毎日シャワーのみを使用した場合とシャワーと浴槽を使用した場合、1日あたりの料金の差は大きくはありませんが、1ヶ月あたりの料金となると約2910円の差が出ることが分かりました。
 
ただしガス代単価は変動があり、家族の人数や使用環境によっても水道代とガス代は変わります。今回の試算は、あくまで目安として参考にしてください。
 

出典

厚生労働省 いま知りたい水道-日本の水道を考える-
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー